他行宛の振込手数料が無料の法人口座はある?無料にする方法・おすすめの銀行をご紹介

[投稿日]2024年10月21日 / [最終更新日]2025年03月12日

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他行宛の振込手数料が無料の法人口座はある?無料にする方法・おすすめの銀行をご紹介

法人口座を選ぶ際に重要なのが、振込手数料の安さです。法人は、従業員や外注先など、振込先が多い傾向にあるため、できれば振込手数料を抑えたいところです。ここで気になるのが、他行宛の振込手数料が無料の法人口座はあるのかどうかでしょう。

本記事では、振込手数料が無料の法人口座の有無について紹介します。後半では、手数料が安いおすすめの銀行も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

振込手数料が無料の法人口座はあるの?

振込手数料が完全に無料の法人口座は存在しない

結論から言うと、振込手数料が完全に無料の法人口座は存在しません。なかには、同行宛のみ無料としている銀行はありますが、他行宛の振込には手数料が発生します。

参考までに、以下ではメガバンク・都市銀行の振込手数料をまとめています。

銀行名同行同一支店宛同行本支店宛他行宛
SBI新生銀行無料無料3万円未満:220円
3万円以上:330円
りそな銀行無料330円605円
みずほ銀行無料3万円未満:220円
3万円以上:440円
3万円未満:490円
3万円以上:660円
ゆうちょ銀行100円100円165円
三菱UFJ銀行3万円未満:110円
3万円以上:330円
3万円未満:110円
3万円以上:330円
3万円未満:484円
3万円以上:660円
三井住友銀行3万円未満:110円
3万円以上:220円
3万円未満:220円
3万円以上:440円
3万円未満:495円
3万円以上:660円

メガバンク・都市銀行の手数料を見ると、同行宛のなかでも、「同一支店への振込手数料が無料」としているケースが多く見られます。しかし、他行宛となると、1件あたり約500円の振込手数料が発生します。

一方、手数料の安さに定評があるネット銀行は、以下のとおりです。

銀行名同行同一支店宛同行本支店宛他行宛
GMOあおぞらネット銀行無料無料145円
※129円
※振込料金とくとく会員
住信SBIネット銀行無料無料145円
※130〜145円
※振込優遇プログラム
PayPay銀行通常:55円
※預金平均残高3,000万円以上:月5回まで無料
通常:55円
※預金平均残高3,000万円以上:月5回まで無料
通常:160円
※預金平均残高3,000万円以上:月5回まで無料
楽天銀行52円52円3万円未満:150円
3万円以上:229円
イオン銀行無料無料5万円未満:220円
5万円以上:440円

ネット銀行の場合、同行同一支店宛のみならず、同行本店宛の振込手数料も無料としている銀行がいくつかあります。ただし、店舗型銀行と同様、他行宛の振込は有料です。

なお、他行宛の振込に手数料がかかる主な理由は、振込を実行する銀行(仕向銀行)と振込を受ける銀行(被仕向銀行)の間に、第三者機関である「全銀システム」があるためです。仕向銀行が、振込の依頼を受けると、いくらかの手数料を全銀システムの運営機関へ支払い、取引を実行します。

仕向銀行はこのほかにも、全銀システムの利用料や人件費などを負担するため、振込依頼者から手数料を徴収しています。また、同行宛の振込は銀行内のシステムで処理するケースが多いため、一部で振込手数料を無料にしている銀行が存在します。

法人口座の振込手数料(他行宛)を無料にする方法

法人口座の振込手数料(他行宛)を無料にする方法

ここでは、法人口座の振込手数料を無料にする2つの方法を紹介します。

【非奨励】個人用口座を振込用の口座として使用する

推奨はしませんが、個人口座を法人の振込用口座として使用すると、手数料を無料にできます。一部の銀行は個人用口座の特典として、月間の上限数まで振込手数料が無料になるプログラムを実施しています。

上限回数の範囲内であれば、同行宛のみならず他行宛の振込手数料も無料になります。しかし、この方法には以下のデメリットもあるため、注意が必要です。

  • 個人用口座を使用していると、取引先や顧客からの信用リスクに関わる
  • 銀行の規定で、法人による個人用口座の利用を禁止されている場合がある
  • 法人・個人口座を混在させた場合、会計処理に手間がかかったり、税務調査で不信感を抱かれたりする恐れがある

上記のデメリットが許容できない方は、次に紹介する2つ目の方法をご検討ください。

銀行が実施するキャンペーン・制度を活用する

一部の銀行では、振込手数料を無料にするキャンペーンや制度を実施しています。これらを活用すれば、振込手数料を節約できます。

振込手数料の無料キャンペーンや制度を実施する銀行は、以下の通りです。

銀行名キャンペーン・制度の内容
GMOあおぞらネット銀行口座開設月の翌々月まで、他行宛振込手数料が月20回無料
※法人設立後1年未満の場合、設立月から12ヶ月間
住信SBIネット銀行口座開設日の翌月まで、振込手数料が月10回無料
PayPay銀行・口座開設日の翌々月まで、振込手数料が月10回無料
・前月の預金平均残高3,000万円以上の場合、振込手数料月5回無料

いずれも、振込手数料の無料回数・期間には上限があります。手数料の安さで法人口座を選ぶ際は、キャンペーンの内容のみならず、通常時の振込手数料の金額も考慮して選ぶのがおすすめです。

他行宛の振込手数料が安い法人口座5選!

ここでは、他行宛の振込手数料が安い法人口座を、銀行形態別に紹介します。

ネット銀行

他行宛の振込手数料が安いネット銀行は、以下の3行です。各ネット銀行のサービス内容や特徴を解説します。

銀行名同行宛他行宛
GMOあおぞらネット銀行無料145円
※129円
※振込料金とくとく会員
住信SBIネット銀行無料145円
※130〜145円
※振込優遇プログラム
PayPay銀行通常:55円
※月5回まで0円
※預金平均残高3,000万円以上
通常:160円
※月5回まで0円

GMOあおぞらネット銀行:129円~

GMOあおぞらネット銀行
振込手数料同行同一支店宛無料海外送金契約金無料
同行本支店宛無料月額料金無料
他行宛145円
※129円
※振込料金とくとく会員
送金手数料送金金額に応じて変動
初期費用・維持費初期契約料無料当日振込・リアルタイム振込当日振込対応時間当行:24時間
他行:24時間
口座維持手数料無料リアルタイム振込
総合振込初期契約料無料その他機能・サービスネットバンキングのアカウント上限数100アカウント
月額料金無料複数口座の開設上限数20口座
上限処理件数9,999件融資商品の有無
口座振替・定額自動振口座振替手数料無料Pay-easyの対応
定額自動振込手数料同行宛:無料
他行宛:145円
※129円
※振込料金とくとく会員
日本政策金融公庫の対応

GMOあおぞらネット銀行は、ネット銀行において一際コスパに優れた銀行です。同行宛の振込手数料は無料であり、他行宛でも1件あたり145円です。

また、月額500円の「振込料金とくとく会員」に登録すると、以下の特典が受けられます。

  • 他行宛振込手数料が129円へ割引(上限回数なし)
  • ATM出金手数料が月5回無料
  • ビジネスデビットカードの追加発行が1回無料

各種手数料の安さ以外にも、サービス内容が充実している点が魅力です。たとえば、ネットバンキングのアカウント上限が多かったり、発行料・年会費無料のビジネスデビットカードが高還元率だったりします。

なお、ネット銀行としては珍しく、法人税や社会保険料の支払いにも対応しています。GMOあおぞらネット銀行であれば、メインバンクとしての利用も可能です。

振込手数料が安い法人口座を開設したい方は、GMOあおぞらネット銀行を検討してみてはいかがでしょうか。

住信SBIネット銀行:130円~

住信SBIネット銀行
振込手数料同行同一支店宛無料海外送金契約金通常:50,000円
SDGs事業者プログラム対象者:25,000円
同行本支店宛無料月額料金無料
他行宛145円
※130〜145円
※振込優遇プログラム
送金手数料2,500円
初期費用・維持費初期契約料無料当日振込・リアルタイム振込当日振込対応時間当行:24時間
他行:24時間
口座維持手数料無料リアルタイム振込
総合振込初期契約料無料その他機能・サービスネットバンキングのアカウント上限数20アカウント
月額料金無料複数口座の開設上限数マスター口座のみ
上限処理件数9,999件融資商品の有無
口座振替・定額自動振口座振替手数料無料Pay-easyの対応
定額自動振込手数料同行宛:無料
他行宛:145円
※130〜145円
※振込優遇プログラム
日本政策金融公庫の対応

住信SBIネット銀行は、GMOあおぞらネット銀行と並び、手数料の安さが魅力の銀行です。もちろん、同行宛の振込手数料は無料であり、他行宛は1件あたり145円です。

特筆すべきは、住信SBIネット銀行が実施する割引制度の「振込優遇プログラム」です。「振込優遇プログラム」では、以下のように前々月の振込件数によって他行宛の振込手数料が割引されます。

  • 5回未満:145円
  • 5回以上:140円
  • 20回以上:135円
  • 50回以上:130円

本プログラムは毎月自動的に適用され、別途で月額料金がかかりません。なお、住信SBIネット銀行で法人口座を開設した方の口コミでは、アプリ・インターネットバンキングの操作性や利便性を評価する意見が多く見られました。

法人口座の手数料の安さと、使い勝手の良さを重視する方におすすめです。

PayPay銀行:160円

PayPay銀行
振込手数料同行同一支店宛通常:55円
※月5回まで0円
※預金平均残高3,000万円以上
海外送金契約金無料
同行本支店宛通常:55円
※月5回まで0円
月額料金無料
他行宛通常:160円
※月5回まで0円
送金手数料送金金額に応じて変動
初期費用・維持費初期契約料無料当日振込・リアルタイム振込当日振込対応時間当行:24時間
他行:24時間
口座維持手数料無料リアルタイム振込
総合振込初期契約料無料その他機能・サービスネットバンキングのアカウント上限数20アカウント
月額料金1,100円複数口座の開設上限数20口座
上限処理件数3,000件融資商品の有無
口座振替・定額自動振口座振替手数料無料Pay-easyの対応
定額自動振込手数料同行宛:55円
他行宛:160円
日本政策金融公庫の対応

PayPay銀行は、割引制度によって他行宛の振込手数料を無料にできるネット銀行です。預金平均残高が3,000万円以上の場合、月5回まで振込手数料が無料になります。

ただし、この月5回の上限数には、同行宛の振込件数も含まれる点に注意が必要です。また、メガバンクや都市銀行と比較すると振込手数料は安いものの、「GMOあおぞらネット銀行」や「住信SBIネット銀行」には劣ります。

振込手数料や各種サービスの月額料金の安さを重視する方は、「GMOあおぞらネット銀行」や「住信SBIネット銀行」を検討するのがおすすめです。

店舗型銀行

他行宛の振込手数料が安い店舗型銀行は、以下のとおりです。

銀行名同行宛他行宛
ゆうちょ銀行100円165円
SBI新生銀行無料3万円未満:220円
3万円以上:330円

ゆうちょ銀行:165円

ゆうちょ銀行
振込手数料同行同一支店宛100円海外送金契約金非対応
同行本支店宛100円月額料金
他行宛165円送金手数料
初期費用・維持費初期契約料スタンダードプラン:5500円
エキスパートプラン:11,000円
当日振込・リアルタイム振込当日振込対応時間当行:24時間
他行:24時間
口座維持手数料スタンダードプラン:550円
エキスパートプラン:1,100円
リアルタイム振込
総合振込初期契約料デビュータイプ:無料
スタンダードタイプ:55,000円
エキスパートタイプ:55,000円
その他機能・サービスネットバンキングのアカウント上限数記載なし
月額料金2,200円複数口座の開設上限数10口座
上限処理件数記載なし融資商品の有無
口座振替・定額自動振口座振替手数料無料Pay-easyの対応×
定額自動振込手数料公共料金扱い:16〜33円
一般扱い:33〜55円
日本政策金融公庫の対応

ゆうちょ銀行は、日本全国に多くの店舗を持つ店舗型銀行です。ネット銀行よりも手数料が高いとされる店舗型銀行でありながら、他行宛の振込手数料が1件あたり165円と安価です。また、同行宛の振込手数料も1件あたり100円と、ほかの店舗型銀行と比較して安く設定されています。

ただし、法人口座の開設・維持にあたって、初期契約料や口座維持手数料がかかる点に注意が必要です。単純な安さのみを重視すると、前述したネット銀行に劣ります。

なお、ゆうちょ銀行は全国に店舗をもち、なおかつ高い知名度を誇ります。したがって、手数料の安さのみならず、法人口座としての利便性や信用力を重視する方におすすめです。

SBI新生銀行:330円

SBI新生銀行
振込手数料同行同一支店宛無料海外送金契約金無料
同行本支店宛無料月額料金無料
他行宛3万円未満:220円
3万円以上:330円
送金手数料円普通預金:2,000円
外貨普通預金:4,000円
初期費用・維持費初期契約料無料当日振込・リアルタイム振込当日振込対応時間当行:24時間
他行:24時間
口座維持手数料無料リアルタイム振込×
総合振込初期契約料記載なしその他機能・サービスネットバンキングのアカウント上限数100アカウント
月額料金記載なし複数口座の開設上限数複数開設可能
上限数は記載なし
上限処理件数50,000件融資商品の有無
口座振替・定額自動振口座振替手数料無料Pay-easyの対応×
定額自動振込手数料330円日本政策金融公庫の対応

SBI新生銀行は、東京を中心とした関東圏に支店を持つ店舗型銀行です。店舗型銀行としては珍しく、同行同一支店宛・同行本支店宛の振込手数料が無料に設定されています。

また、他行宛の手数料も比較的安く、法人口座の初期契約料・口座維持手数料が無料です。店舗型銀行ならではのサービス力とネット銀行さながらの手数料の安さが魅力です。

SBI新生銀行の法人口座について詳しく知りたい方は、以下より公式サイトをご確認ください。

まとめ

本記事では、他行宛の振込手数料が無料の法人口座について紹介しました。キャンペーンや制度の活用によって、振込手数料を無料にできる法人口座は存在します。

しかし、無料になる上限数があったり、適用条件があったりするため、基本的には振込手数料が安い法人口座を選択するのがおすすめです。ぜひ本記事で紹介したおすすめの銀行もご参考いただき、事業にあった法人口座を比較・検討してみてください。

以下の記事では、手数料や初期契約料などのコスト面と、銀行のサービス内容ごとにおすすめの法人口座を細かく比較しています。一覧表にて各銀行を比較しているため、ぜひ法人口座選びの参考になさってください。

この記事の投稿者

バーチャルオフィス1編集部

東京都渋谷区道玄坂、広島市中区大手町にあるバーチャルオフィス1

月額880円で法人登記・週1回の郵便転送・郵便物の来館受取ができる起業家やフリーランスのためのバーチャルオフィスを提供しています。

https://virtualoffice1.jp/

この記事の監修者

株式会社バーチャルオフィス1代表取締役 牧野 傑

株式会社バーチャルオフィス1 代表取締役

2022年2月に株式会社バーチャルオフィス1の代表取締役に就任。東京(渋谷)、広島にて個人事業主(フリーランス)、法人向けにビジネス用の住所を提供するバーチャルオフィスを運営している。自ら起業した経験も踏まえ、「月額880円+郵送費用」といったわかりやすさを追求したワンプランで、利用者目線に立ったバーチャルオフィスを目指している。

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