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海外の企業と取引が多い場合、海外送金サービスの手数料がネックとなりがちです。銀行によって、送金手数料や為替手数料が異なるため、細かく比較しなければムダなコストがかかるおそれがあります。
本記事では、法人口座を開設でき、なおかつ海外送金に適した3つの銀行を比較します。送金サービスの仕組みもあわせて説明しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
法人口座の海外送金サービスの対応比較表
ここでは、法人口座にて海外送金を利用できる銀行の各種手数料を比較します。前提として、メガバンクや都市銀行などの店舗型銀行は、ネット銀行よりも手数料が高く設定されています。
以下では、ネット銀行と店舗型銀行を分けて、一覧表にまとめています。
ネット銀行
以下は、主要なネット銀行における海外送金サービスの手数料をまとめた表です。なお、PayPay銀行は、海外送金サービスが自社のものではなく、提携先の外部サービスである点に注意してください。
銀行名 | 契約金 | 送金手数料 | 為替手数料(米ドル) |
GMOあおぞらネット銀行 | 無料 | 265円〜 送金金額に応じて変動 | 0円 |
住信SBIネット銀行 | 通常:50,000円SDGs 事業者プログラム対象者:25,000円 | 2,500円 | 6銭/ドル |
楽天銀行 | 無料 | 1,000円 | 100銭/ドル |
PayPay銀行(PayForex) | PayForexの料金に準ずる | PayForexの料金に準ずる | PayForexの料金に準ずる |
イオン銀行 | ー | ー | ー |
総合的に見て、海外送金サービスの手数料が安いのは、「GMOあおぞらネット銀行」と「楽天銀行」です。GMOあおぞらネット銀行は、送金手数料が265円〜と非常に安く設定されています。多くの銀行が一律の料金を設定しているため、一回あたりの取引金額が少ない場合におすすめです。
楽天銀行は、送金手数料が一律で設定されています。また、1件あたり1,000円とほかの銀行よりも安いため、一度に多くの送金をする機会がある方におすすめです。
海外送金サービスの各種手数料で銀行を選ぶ方には、「GMOあおぞらネット銀行」と「楽天銀行」が適しています。
店舗型銀行
次に、店舗型銀行の海外送金サービスを比較しています。以下は、メガバンクを中心に、大手都市銀行の海外送金サービスの手数料を比較しています。
銀行名 | 契約金 | 送金手数料 | 為替手数料(米ドル) |
三菱UFJ銀行 | 無料 | 当行在外支店:2,500〜7,500円 他行:3,500〜7,500円 ※申請窓口に応じて変動 | 25銭/ドル |
みずほ銀行 | 無料 | 当行在外支店:7,000円(3,500円) 他行:7,500円(4,000円) ※申請窓口に応じて変動 | 100銭/ドル |
三井住友銀行 | 無料 | 当行在外支店:2,500〜7,000円 他行:3,000〜7,500円 ※申請窓口に応じて変動 | 50銭/ドル |
ゆうちょ銀行 | 非対応 | ー | ー |
りそな銀行 | 無料 | アプリ:2,000円 Web+店舗:7,500円 | 50銭/ドル |
SBI新生銀行 | 無料 | 円普通預金:2,000円 外貨普通預金:4,000円 | 7〜15銭/ドル |
上記のうちとくに手数料が安いのは、「SBI新生銀行」です。同行では、円普通預金から取引する場合、送金手数料が2,000円です。
なお、為替手数料は、独自のステージ制度に応じて変動し、最安で1ドルあたり7銭で送金できます。もっとも低いステージでも、1ドルあたり15銭のため、店舗型銀行のなかでは最安と言えます。信用面で銀行を選ぶ方には、SBI新生銀行がおすすめです。
事前に知っておこう!法人口座で海外送金手数料がかかる仕組み
ひとえに海外送金手数料と言っても、実はさまざまな手数料が発生します。一般的な銀行で請求されるのは、以下の4種類です。
- 送金手数料
- 為替手数料
- 銀行中継手数料
- その他手数料
ここでは、上記手数料がどのような仕組みで発生するのかを詳しく解説します。
送金手数料
まず、海外送金にて必ず発生するのが、送金手数料です。海外送金をする場合、送金人が、法人口座を開設している銀行へ海外送金を依頼します。
この、依頼を受けた銀行(法人口座の開設元)へ支払うのが、送金手数料です。銀行からすると、送金人から取引の依頼を受けたという形になるため、これを処理するために独自の料金形態で手数料を徴収します。
送金手数料の相場は銀行の形態によっても異なるのが特徴で、主に以下のように設定されます。
- ネット銀行:最低0円〜(取引金額に応じて変動)
- 店舗型銀行:2,000円〜
また、円貨を両替せずに送金する場合は、別途「円貨送金時手数料(リフティングチャージ料)」が発生します。円貨送金時手数料の相場は以下の通りです。
- ネット銀行:2,000円程度
- 店舗型銀行:送金額の0.05%
為替手数料
為替手数料は、通貨を両替する際に発生する手数料です。たとえば、「日本」から円通貨で「アメリカ」へ送金する場合、円→米ドルの両替が必要です。
海外の旅先で両替する際、本来のレートよりも多く請求されるのが、まさに為替手数料にあたります。法人口座の海外送金サービスの場合は、1ドルあたり3〜50銭が為替手数料の相場です。
銀行中継手数料
銀行中継手数料とは、海外送金の「依頼を受けた銀行(法人口座の開設元)」と「海外の受取銀行」の間に入る金融機関へ支払う手数料のことです。一見すると、海外送金は「依頼を受けた銀行」と「海外の受取銀行」の2社で成立しているように思いますが、実は取引を円滑に進めるために中継銀行が入っています。
この中継銀行に支払う手数料こそが、銀行中継手数料なのです。相場は、1件あたり1,000〜3,000円です。
その他手数料
上記で説明した手数料以外にも、海外送金では以下の手数料が発生するケースがあります。
- 受取手数料
- 外貨取扱手数料
- 紹介手数料
- 組戻手数料
- 変更手数料
受取手数料は、「海外の受取銀行」に対して支払う費用です。送金先の銀行によって料金形態が異なるため、取引の前に確認しておく必要があります。
法人口座の海外送金手数料のシミュレーション
ここでは、法人口座の海外送金手数料をシミュレーションします。以下は、手数料の安さに定評がある「GMOあおぞらネット銀行」と、手数料が定額の「楽天銀行」で、円貨を米ドルに建替えて1,000ドルを送金する際のシミュレーションです。
GMOあおぞらネット銀行 | 楽天銀行 | |
送金手数料 | 1,265円 | 1,000円 |
円貨送金手数料 | ー | ー |
海外中継銀行手数料 | ー | 1,000円 |
為替手数料 | 0円 | 1,000円 |
合計 | 1,265円 | 3,000円 |
円貨を米ドルに建替えて1,000ドルを海外送金する場合、GMOあおぞらネット銀行の方が安く送金できます。また、以下では、円貨を米ドルに建替えて10,000ドルを海外送金した場合の手数料をまとめています。
GMOあおぞらネット銀行 | 楽天銀行 | |
送金手数料 | 7,272円 | 1,000円 |
円貨送金手数料 | ー | ー |
海外中継銀行手数料 | ー | 1,000円 |
為替手数料 | 0円 | 10,000円 |
合計 | 7,222円 | 12,000円 |
楽天銀行の送金手数料は定額なので、送金金額が大きくなるほど安くなると思いがちです。確かに、金額が大きくなるについて、送金手数料は相対的に安くなりますが、為替手数料が大きな負担になっている点に注意しましょう。
10,000ドルを送金した際、GMOあおぞらネット銀行は為替手数料が0円なのに対し、楽天銀行は10,000円もかかっています。
総じていうと、金額の多寡にかかわらず、GMOあおぞらネット銀行のほうが安く送金できる傾向にあります。
両者の手数料を詳しくシミュレーションしたい方は、以下をご参考ください。
参考:GMOあおぞらネット銀行 海外送金(法人)powered by Wise | 法人口座の開設 | GMOあおぞらネット銀行
海外送金におすすめの法人口座3選を比較!
以下では、海外送金におすすめの法人口座を比較しています。なお、PayPay銀行は、外部の海外送金サービスを利用する仕組みです。外部サービスの紹介になるため、以下には含めていません。
銀行名 | 契約金 | 月額料金 | 送金手数料 | 為替手数料(米ドル) |
GMOあおぞらネット銀行 | 無料 | 無料 | 265円〜送金金額に応じて変動 | 0円 |
楽天銀行 | 無料 | 無料 | 1,000円 | 100銭/ドル |
住信SBIネット銀行 | 通常:50,000円SDGs事業者プログラム対象者:25,000円 | 無料 | 2,500円 | 6銭/ドル |
GMOあおぞらネット銀行:為替手数料が0円、送金スピードが1営業日以内
契約金 | 無料 |
送金手数料 | 265円〜送金金額に応じて変動 |
為替手数料(米ドル) | 0円 |
振込手数料(国内) | 同行宛:無料 他行宛:145円(※129円) ※振込料金とくとく会員 |
法人口座の審査期間 | 最短即日~平均2営業日 |
GMOあおぞらネット銀行は、海外送金サービスの各種手数料が安い銀行です。送金手数料は、取引金額によって変動しますが、最安で265円です。
GMOあおぞらネット銀行の海外送金サービスは、国際送金プラットフォーム「Wise Platform」を採用しています。これにより、最短当日着金や為替手数料0円など、ほかの銀行にはない多くのメリットを実現しています。
海外の取引先や顧客とのやり取りが多い会社におすすめです。また、国内の銀行への振込手数料も145円と非常に安価です。あらゆる送金・振込をGMOあおぞらネット銀行で行えば、コスト削減が期待できます。
海外送金サービスについて詳しく知りたい方は、以下からGMOあおぞらネット銀行の公式サイトをご確認ください。
楽天銀行:送金手数料が定額1,000円
契約金 | 無料 |
送金手数料 | 1,000円 |
為替手数料(米ドル) | 100銭/ドル |
振込手数料(国内) | 同行宛:52円 他行宛: 3万円未満:150円 3万円以上:229円 |
法人口座の審査期間 | 1週間程度 |
楽天銀行は、送金手数料が定額かつ安価な点が特徴です。ほかにも送金手数料を定額にしている銀行はありますが、1件あたり2,000円〜が相場です。
相場の半額で取引できるのは、楽天銀行ならではの魅力です。なお、海外送金サービス以外にも、ネットバンキングのアカウント数上限が多かったり、給与・賞与振込サービスに対応していたりと、事業の成長後にも利用しやすいサービスになっています。
長期的に利用できる法人口座をお探しの方には、楽天銀行がおすすめです。
住信SBIネット銀行:為替手数料が6銭と安い
契約金 | 通常:50,000円 SDGs事業者プログラム対象者:25,000円 |
送金手数料 | 2,500円 |
為替手数料(米ドル) | 6銭/ドル |
振込手数料(国内) | 同行宛:無料 他行宛:145円(※130〜145円) ※振込優遇プログラム |
法人口座の審査期間 | オンライン:最短翌営業日 郵送:1週間程度 |
住信SBIネット銀行は、為替手数料が安価に設定されています。1ドルあたり6銭の為替手数料のため、取引金額が大きい場合でも、少ない手数料で済みます。
しかし、前述した2行と比較すると、契約金がかかる点と送金手数料がやや高めに設定されている点はデメリットです。海外送金サービスの利用頻度が高い場合は、「GMOあおぞらネット銀行」や「楽天銀行」を検討するほうが良いでしょう。
ただし、国内の銀行への振込手数料が非常に安価なため、取引の目的や頻度を考慮して選択すると良いでしょう。住信SBIネット銀行の詳細が気になる方は、以下より公式サイトをご確認ください。
手数料を安く抑えるなら、海外送金サービスを利用する手も
ここまで、銀行が提供する海外送金サービスについて紹介してきましたが、手数料を安く抑えるには、外部の海外送金サービスを利用するのも一つの手です。海外送金サービスを専門で提供する会社は、ネット銀行の同サービスよりも手数料を安く設定しています。
また、料金形態が明瞭なため、「利用前からどの程度のコストがかかるのか?」を予測しやすい点が魅力です。実際に、海外送金の専門サービスと、一般的な銀行の手数料を比較すると、以下の通りです。
海外送金の専門サービス
・手数料: 送金額の0.5%~1% + 固定料金
銀行
・送金手数料: 3,000円~5,000円(送金元銀行)
・中継銀行手数料: 2,000円~3,000円
・受取銀行手数料: 1,000円~2,000円
ただし、信用状(L/C)や為替予約などの特殊な海外取引をする場合は、金融機関である銀行を利用するほうがおすすめです。また、国や業種によっては、取引の規制やコンプライアンスの制限がかかる可能性もあります。
上記のような特殊なケースでは、信用力がある銀行を選択する方がトラブルのリスクを抑えられます。手数料を抑えることはもちろん重要ですが、取引の目的や相手国の事情も考慮し適切なサービスを選択してください。
まとめ
本記事では、海外送金におすすめの法人口座を比較しました。冒頭でも述べたとおり、海外送金の手数料は銀行によって大きく異なるため、取引規模や目的にあわせて選択することが重要です。
なお、国内での取引も多い場合は、通常の振込手数料も加味したうえで、銀行を選択する必要があります。以下の記事では、法人口座を開設できる主要な銀行を、用途・サービス内容別に細かく比較しています。
自社の用途にあった法人口座を開設したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の投稿者
バーチャルオフィス1編集部
東京都渋谷区道玄坂、広島市中区大手町にあるバーチャルオフィス1
月額880円で法人登記・週1回の郵便転送・郵便物の来館受取ができる起業家やフリーランスのためのバーチャルオフィスを提供しています。
この記事の監修者
株式会社バーチャルオフィス1代表取締役 牧野 傑
株式会社バーチャルオフィス1 代表取締役
2022年2月に株式会社バーチャルオフィス1の代表取締役に就任。東京(渋谷)、広島にて個人事業主(フリーランス)、法人向けにビジネス用の住所を提供するバーチャルオフィスを運営している。自ら起業した経験も踏まえ、「月額880円+郵送費用」といったわかりやすさを追求したワンプランで、利用者目線に立ったバーチャルオフィスを目指している。
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