これで失敗しない!バーチャルオフィスの注意点を徹底解説

[投稿日]2023年02月02日 / [最終更新日]2024年01月26日

これで失敗しない!バーチャルオフィスの注意点

バーチャルオフィスは、ビジネス用の住所を格安で借りられるサービスです。便利なサービスではありますが、いくつか押さえておきたい注意点があります。

バーチャルオフィスを契約し、一度住所を公開してしまうと、その後変更するのは大変です。インターネット回線や携帯会社のように、乗り換えることは容易ではありません。契約する前にしっかりと注意点を把握しておきましょう。

本記事では、バーチャルオフィスの注意点を徹底解説。契約の際にしておきたいことまで紹介するので、バーチャルオフィスを契約する前にぜひご一読くださいね。

【業界全体】バーチャルオフィス自体の注意点

【業界全体】バーチャルオフィス自体の注意点

まずは、バーチャルオフィス業界全体の注意点を確認しましょう。

バーチャルオフィスには、他の利用者と住所がかぶってしまうなどの注意点があります。しかし、どの注意点も事前に知っておけば問題ありません。安心して契約を検討してみてくださいね。

①他の利用者と住所がかぶってしまう

バーチャルオフィスの住所は、複数の企業や事業者が利用します。住所を公開しているのは自分だけではないので、住所で検索すると当然、複数の企業や事業者の名前がヒットします。

顧客や取引先がそのことを知らずに住所検索すると、驚いてしまうかもしれません。他の企業や事業者が利用していることはあらかじめ伝えておくと安心です。

②郵便物の受取が少し遅くなる

バーチャルオフィスには、郵便物の受取・転送サービスがあります。自宅や他の事務所にいながら、バーチャルオフィス宛てに届いた郵便物を受け取り、転送してもらえる便利なサービスです。ただし、郵便物の受取は通常よりも少し遅くなる点に気を付けましょう。

すぐに郵便物が欲しい場合は、定期的ではなくスポットで転送してもらえる「スポット転送」や、窓口まで行けば郵便物を引き取れるサービスを提供しているバーチャルオフィスがおすすめです。

③商談・ワークスペースを別に確保する必要がある

バーチャルオフィスは主に住所を貸すサービスです。商談するための会議室やワークスペースは別に確保する必要があります。

ただし、バーチャルオフィスのなかには会議室の貸し出しサービスを実施している場合があります。そのようなバーチャルオフィスを選べば、わざわざ貸し会議室を探す手間が省けるため便利です。とはいえ、広い会議室が借りられるサービスに加入してしまうと、利用料金は高くなる傾向があります。コストとのバランスを考慮して、サービスを利用するか決めましょう。

④どのような業種でも利用できるわけではない

バーチャルオフィスは、すべての業種で利用できるわけではありません。バーチャルオフィスで事業を始めることが難しい業種は以下のとおりです。

  • 税理士
  • 弁護士
  • 司法書士
  • 行政書士
  • 古物商(本店の登記先をバーチャルオフィス、営業所は自宅なら開業可能)
  • 有料職業紹介業
  • 人材派遣業
  • 宅地建物取引業
  • 金融商品取引業
  • 産業廃棄物収集運搬業

主に特定の許認可が必要な業種が難しいとされます。バーチャルオフィスを契約する前に、利用できる業種なのかどうかを確認しておきましょう。

⑤住所でWeb検索をされるとバーチャルオフィスだとわかる

バーチャルオフィスの住所は、当然ながらWeb検索をするとバーチャルオフィスだとわかります。顧客や取引先に不信感を持たれる可能性はゼロではありません。

とはいえ新型コロナウイルスの影響により、世間の働き方は多様化しました。リモートワークが普及したことでオフィスを解約し、バーチャルオフィスを契約する企業は少なくありません。

バーチャルオフィスを利用して事業を営むことはやましいことではなく、コストを抑えて事業を運営するための合理的な手段です。堂々と顧客や取引先に伝えたほうが好印象を与えられるでしょう。

⑥比較的新しいサービスのため不信感を抱かれる場合がある

バーチャルオフィスというと、仮想空間のバーチャルオフィスを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。住所貸しとしてのバーチャルオフィスの認知は、まだあまり高くありません。

そのようなまだ比較的新しいサービスのため、バーチャルオフィスを利用していると不信感を抱かれる場合があります。しかし、バーチャルオフィスの利用は違法ではなく、手段のひとつです。隠すようなことはありませんので、むしろ新しいサービスを積極的に取り入れている、先進的な企業だと堂々とアピールすることをおすすめします。

⑦突然の来客の際に対応が難しくなる

公開されたバーチャルオフィスの住所を見て、突然お客様が訪問に来る可能性は十分あり得ます。利用者はバーチャルオフィスで業務をしていないので、突然の来客の際は対応が難しくなるでしょう。

来客の対応策として挙げられるのは、受付に利用者との連絡が可能なシステムがあるバーチャルオフィスを選ぶことです。たとえば弊社バーチャルオフィス1では、タブレット型の受付システム(来訪者が利用者と直接電話連絡できるiPad端末)を導入しています。そのような、利用者のニーズに沿ったサービスを提供しているバーチャルオフィスを選びましょう。

【運営者別】バーチャルオフィスの注意点

【運営者別】バーチャルオフィスの注意点

バーチャルオフィスのサービス内容は、運営者によってさまざまです。契約する際はどんなサービスがあるのか、欲しいサービスが含まれたうえでの料金なのか、慎重に確認しましょう。

以下では運営者別に気を付けたい点について、詳しく解説します。

料金における注意点

料金における注意点

前提として、バーチャルオフィスの料金システムは運営者によって異なります。以下では、料金における注意点に絞って紹介します。

①価格設定は明確か

まず、バーチャルオフィスの料金が明確に記載されているか確認しましょう。バーチャルオフィスは基本料金のほか、郵便物の到着通知や転送、電話の転送、来客対応などのサービスに応じて従量課金制のケースがあります。

Webサイトに詳しい料金説明がない場合、問い合わせをして初めて、別途費用が発生することを知らされるかもしれません。詳細の説明をしてもらえない可能性もあります。

そのため、どこまでが基本料金なのか、どこからが従量課金制なのかを明記している誠実なバーチャルオフィスを選びましょう。

②プランの内容と価格がマッチしているか

バーチャルオフィスの価格は、月額500円から3,000〜4,000円台まで幅が広いサービスです。「料金が安すぎると心配……」と思うかもしれませんが、安すぎること自体は悪くありません。大切なのは、プラン内容と価格がマッチしているかです。

激安バーチャルオフィスの場合、法人登記ができなかったり郵便物の受取サービスが付いていなかったりする場合があります。希望のサービスをプラスすると結局は高額になる可能性があるので、プラン内容と価格がマッチしているかを確認しましょう。

③保証金はあるか

一部のバーチャルオフィスでは、保証金を請求する場合があります。保証金は、賃貸契約における敷金のようなものです。料金の不払いの際など、トラブルがあった場合に補填できるよう保証金が求められます。

保証金自体は、運営会社がリスクヘッジをしているだけなので悪いことではありません。しかし、バーチャルオフィスを退会する際に保証金が返ってくるものなのか、という点はしっかりと確認しておきましょう。

④解約金はあるか

解約金の有無は重要な注意点です。年払い契約で先に1年分のバーチャルオフィス利用料金を支払う場合、たとえ1年未満に解約したとしても返金はされません。さらに解約金としてプラスで料金が発生する可能性があります。

月額料金などのサービス料金だけでなく、解約金などの料金も確認しておかないと、思いもよらぬところで費用が発生します。料金の詳細はすみずみまで確認しましょう。

サービス内容における注意点

サービス内容における注意点

バーチャルオフィスのサービスの充実度は、運営者によって差があります。契約前にしっかりとサービス内容や質を確認しましょう。以下では、サービス内容における注意点について紹介します。

①法人登記ができるか

バーチャルオフィスサービスで確認しておきたいのは、法人登記ができるかどうかです。法人でバーチャルオフィスを契約する際はもちろんですが、個人事業主の場合も必ず確認しておきましょう。

バーチャルオフィスを契約した段階では個人事業主であっても、いつどのタイミングで法人化するかはわかりません。法人化した場合の料金プランに変動があるのか、といった点もチェックしておくと良いでしょう。

バーチャルオフィス1では、基本料金880円~で法人登記が可能です。個人事業主から法人に切り替える際に別途追加オプションがかかるということはないので、安心して利用できます。

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②オプションサービスはあるか

バーチャルオフィスでどのようなオプションサービスがあるのか、という点も確認ポイントです。
郵便物系サービスはもちろん、起業に役立つサービスを提供しているバーチャルオフィスなら、ビジネスに有利に働きます。

バーチャルオフィス1では、法人設立のサポートをしてくれる司法書士の紹介や、税務会計業務のサポートをしてくれる税理士の紹介をしています。利用者にとって有益なオプションサービスが提供されているバーチャルオフィスを選ぶことで、困ったときの助けになるでしょう。

③最低契約期間はあるか

バーチャルオフィスに最低契約期間があるかどうか、あらかじめ確認しておきましょう。知らずに契約して早期に解約してしまうと、違約金が発生する場合があります。

低価格のバーチャルオフィスの場合、毎月の支払手続きなどの事務作業を極力減らし、低価格で提供するため、半年~1年間の契約期間の縛りがあることがほとんどです。最低契約期間はあるか、また契約期間が長すぎないか、Webサイトで詳細をチェックしましょう。

④銀行口座開設の実績があるか

銀行口座開設の実績の有無も大切なポイントです。

バーチャルオフィスは法人口座の開設が難しいといわれていますが、実際そのようなことはありません。事業実態に問題がなければ、バーチャルオフィスであっても銀行口座は開設可能です。バーチャルオフィスだから難しいということではないので、安心してくださいね。

ただし、銀行口座の開設が難しいバーチャルオフィスがあるのも事実です。たとえば、過去に犯罪で使われてしまった住所だった場合は難しいでしょう。そのため、銀行口座開設の実績があるバーチャルオフィスなら確実です。Webサイトに実績が掲載されていないか、チェックしてみましょう。

バーチャルオフィス1では、法人口座開設のインタビュー記事を掲載しております。

⑤受付は有人か無人か

バーチャルオフィスの受付が有人なのか無人なのかは、どちらの場合もメリット、デメリットがあります。

有人の場合は、突然の来客もしっかりと対応できるため印象が良いですが、料金が無人のバーチャルオフィスよりも高めです。反対に受付が無人の場合は対応の質が劣るものの、価格が安いというメリットがあります。

とはいえ、料金が安くてしっかりと対応できるバーチャルオフィスが良いという方もいらっしゃると思います。そんなときは、来訪者が利用者とコンタクトできる仕組みがあるところを選びましょう。

弊社バーチャルオフィス1では、タブレット型の受付システム(来訪者が利用者と直接電話連絡できるiPad端末)を導入しています。受付に人がいなくても利用者と直接連絡ができるため、悩んでいる場合はぜひ検討してみましょう。

⑥スタッフの対応レベルはどうか

バーチャルオフィススタッフの対応レベルは、契約する前にしっかりとチェックしておきましょう。問い合わせに対してレスポンスが早いか、適切な回答が返ってくるかという点は契約前の段階でもわかるポイントです。

バーチャルオフィスは契約したら長期で利用するものです。対応に違和感のあるスタッフと長年付き合うのは得策ではありません。丁寧で安心できる対応をしてもらえるバーチャルオフィスを選びましょう。

⑦シェアオフィスやレンタルオフィスにアップグレードできるか

比較的大規模なバーチャルオフィスなら、シェアオフィスやレンタルオフィスを併設している場合があります。従業員が増え、途中でレンタルオフィスに変更したいという場合でも、オフィスを移転することなくアップグレードが可能です。

ただし大規模なバーチャルオフィスは、料金が高額になる傾向にあります。料金まで考慮して契約を判断しましょう。

郵便物サービスにおける注意点

郵便物サービスにおける注意点

バーチャルオフィスには、郵便物サービスが欠かせません。人事業主や法人になると郵便物が必ず届くようになるので、しっかりと注意点をチェックしておきましょう。

①郵便物を受け取ってもらえるか

バーチャルオフィスの住所を使って開業届を出したり、法人登記したりすると、その住所宛てに郵便物が届きます。事業において重要な書類が届く場合があるため、そもそもバーチャルオフィス側郵便物を受け取ってもらえるのかという点は確認必須です。

またバーチャルオフィスのなかには、サービス内容によってプランが分かれていることがあります。たとえば、最安プランでは郵便物の受取サービスがないけれど、アップグレードすれば受取サービスを付けられる、などです。郵便物の受取サービスは最低限必要なので、契約するプラン内容に含まれているかチェックしましょう。

②郵便物の転送を行ってくれるか

バーチャルオフィスでは、受け取った郵便物を利用者指定の住所に転送するサービスがあります。郵便物の転送サービスがない場合は、バーチャルオフィスまで郵便物を引き取りに行かないといけません。

基本的にバーチャルオフィスでは郵便物転送サービスを提供していますが、「契約したプランに転送サービスが入っていなかった」という事態は十分あり得ます。郵便物を引き取りに来ないまま一定期間が過ぎると破棄するバーチャルオフィスもあるので、気を付けましょう。

③郵便物転送サービスは月何回か

郵便物転送サービスの頻度は、月4回(週1回)程度がおすすめです。バーチャルオフィスを利用することで、通常よりも郵便物の受け取りが遅い状態になります。重要な書類の確認が遅れてしまうとビジネスに影響が出てしまうかもしれないので、基本は月4回(週1回)のサービスを選びましょう。

ただし、月4回(週1回)の転送サービスは基本料金外の場合があります。オプションとして転送サービスが提供されているなら、基本料金に加算されるため注意が必要です。

弊社バーチャルオフィス1では、月4回(週1回)の郵便物転送サービス込みが月額880円+郵送費用で利用できます。転送の際にかかる郵送費は別途必要ですが、非常にお手頃価格で手厚いサービスを受けられる点が魅力です。

④スポット転送があるか

スポット転送サービスの有無も、事前に確認しておきましょう。スポット転送とは、自分の好きなタイミングで郵便物を転送してもらうサービスのことです。

プラスで料金がかかるものの、重要な郵便物をすぐに受け取れるというメリットがあります。日常的に利用する場面が少なくても、いざというときに大変便利です。

⑤窓口での郵便物引き取りサービスがあるか

バーチャルオフィスでは、窓口で郵便物を引き取れる便利なサービスを提供している場合があります。バーチャルオフィスの近くに寄ったときや、すぐに郵便物が欲しいときに大変重宝するサービスです。

ただし、バーチャルオフィスによっては郵便物の管理を別の作業場でしているなどの理由で、引き取りができないケースがあります。すべてのバーチャルオフィスで郵便物の引き取りが可能なわけではないので、事前に確認しておきましょう。

⑥不在票を受け取ってくれるか

バーチャルオフィス宛ての郵便物のなかには、本人しか受け取りができない本人限定郵便が届くことがあります。

バーチャルオフィスで本人限定郵便が届いた場合は、スタッフが不在票を受け取って利用者に連絡し、日にちを指定したうえで、直接本人が受け取るなどの対応をします。

ただし、不在票を受け取らないという方針のバーチャルオフィスだと、本人限定郵便はずっと利用者に届きません。郵便物が届かないのはビジネスにおいて大変マイナス要素です。少なくとも不在票を受け取ってもらえるバーチャルオフィスを選びましょう。

⑦代理サインはしてもらえるか

代理サインの有無も確認しておきましょう。簡易書留などの郵便物は、代理サインでバーチャルオフィス側が受け取れます。代理サインが可能な郵便物も本人限定郵便と同様に、日にちを指定して利用者が直接受け取るのは大変です。代理サインOKのバーチャルオフィスを選べば、郵便物の対応が楽になります。

無人営業のバーチャルオフィスの場合は代理サインに対応してもらえない可能性が高いので、事前に確認しておきましょう。

⑧郵便物の通知はしてもらえるのか

バーチャルオフィスでは、郵便物が届いた際に何が届いたのかを利用者に知らせるサービスがあります。通知を見て、早く受け取りたい郵便物が届いたとわかった場合は、窓口に直接取りに行くなどの対応ができます。

郵便物の通知サービスは、会員サイトで確認したりメールが来たりなどシステムがさまざまです。バーチャルオフィス1では、届いた郵便物の写真を撮り、LINEで送るシステムになっています。迷惑メールに入ってしまうなどの心配もなく、安心して利用することが可能です。

⑨DM破棄サービスはあるか

一部のバーチャルオフィスでは、DMを破棄するサービスを実施しています。バーチャルオフィスに届く郵便物のなかにも、当然DMは混じるものです。しかし転送サービスを利用していると、DMまで一緒に送付してしまいます。捨ててしまうDMの郵送料を払いたくないという利用者は多いのではないでしょうか。

そのような利用者のお悩みに応えたサービスが、DM破棄サービスです。弊社バーチャルオフィス1でも、DM破棄サービスを無料で実施しています。ユーザーに寄り添ったサービスを多く展開しているので、ぜひ検討してみてくださいね。

⑩郵便物サービスはどこまで基本料金内か

バーチャルオフィスの郵便物サービスは、以下のとおりさまざまです。

【郵送料サービス内容】
・郵便物の受取サービス
・週1回の郵便物の転送サービス
・スポット転送サービス
・窓口での郵便物引き取りサービス
・不在票受け取りサービス
・代理サインサービス
・郵便物の通知サービス
・DM破棄サービス

上記サービスのどこまでが基本料金内なのか、しっかりとチェックしなければなりません。すべて基本料金ではなくオプションサービスの場合、料金が跳ね上がってしまう恐れがあります。自身が欲しいサービスを含めたうえで予算内になっているか、事前に確認しておきましょう。

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会議室サービスにおける注意点

会議室サービスにおける注意点

ーチャルオフィスサービスで便利な会議室サービス。必須のサービスではありませんが、事業を行ううえで大変役に立ちます。以下では、会議室サービスの注意点を確認しましょう。

①会議室などのスペースは借りられるか

そもそも会議室などの貸し出しサービスがあるのか、チェックが必要です。会議室が使用できれば、顧客をバーチャルオフィスに招いて打ち合わせができます。わざわざ貸し会議室を探す手間が省ける、便利なサービスといえるでしょう。

ただし会議室サービスはあると便利ですが、一切使用する予定のない事業者にとっては不要なものです。会議室サービスが充実しているバーチャルオフィスは、その分利用料金が高くなります。自身の事業で必要なのかを考えたうえで判断しましょう。

②会議室の利用料金はどうなっているか

会議室を頻繁に使う事業者の場合、会議室の利用料金の確認は必須です。ほとんどのバーチャルオフィスでは、「1時間〇〇円」とWebサイトに利用料金の記載があります。

また、週1回/2時間利用する場合は月額料金がいくらになるのかなど、事前にシミュレーションをしておくと安心です。外部で会議室貸し出しサービスを利用するよりも、費用を抑えられるでしょう。

③会議室の利用可能時間はどうか

会議室の利用可能時間が何時から何時までなのか、あらかじめチェックしましょう。土日や夜間に使用したい場合だと、会議室が使えない可能性があります。

利用したい時間帯に会議室が使用できないなら、会議室サービスが手厚くないバーチャルオフィスで安く済ませるほうがお得です。どちらがよりコストを抑えられるのか、比較して考えることをおすすめします。

④会議室の雰囲気は良いか

使用する会議室が暗くて雰囲気が悪いと、せっかく顧客を招いても印象が悪くなってしまいます。会議室が利用できることを確認するだけでなく、雰囲気もしっかりと確認しましょう。

会議室の雰囲気を確認する際は、できる限り直接バーチャルオフィスに訪問することをおすすめします。Webサイトに掲載されている写真は、あくまでも良く見えるよう加工されているものです。「実際見てみると雰囲気が違う」という可能性もあるので、注意しましょう。

⑤会議室の掃除はしっかりされているか

会議室はしっかり掃除されているか、という点も見過ごせません。ずっと放置されていてホコリがたまっている会議室だと、堂々と顧客を呼べない状態です。

会議室のきれいさは、バーチャルオフィスのスタッフの質を確認することにもつながります。細かい部分までサービスが行き届いているのか、会議室の状態を見てチェックしましょう。

⑥設備、備品は自由に利用できるか

会議室にホワイトボードやプロジェクターなどを設置している場合は、自由に使えるのかどうか事前に確認しましょう。設備や備品の利用が有料だと、余分なお金がかかってしまったり、結局自分で用意しなればならなかったりなど、対応が必要になります。

特定の設備のみ有料など、バーチャルオフィスによっては決まりがあります。会議室の使用前に問い合わせしておきましょう。

立地・住所における注意点

立地・住所における注意点

バーチャルオフィスにおいて、立地や住所は重要なポイントです。以下の注意点を踏まえたうえで、最適なバーチャルオフィスを選びましょう。

①事前に借りられる住所を教えてもらえるか

「事前に住所を教えてもらえないバーチャルオフィスなんてあるの?」と、疑問に思う方は多いかもしれません。しかし一部のバーチャルオフィスでは、番地やビル名など細かい地名を教えてもらえない場合があります。

そのようなバーチャルオフィスは、何らかの理由で住所を特定されることを避けている可能性があります。「実際に訪問してみたら全然イメージと違う」といった事態にもなりかねません。バーチャルオフィスは、最低限住所がすべて確認できるところを選びましょう。

②そもそも住所の公開は可能か

住所貸しのバーチャルオフィスですが一部では住所をテキストで公開できない場合があります。つまり、検索結果で住所を表示させないように、住所を画像処理してからWebサイトに掲載することを求めるバーチャルオフィスがあるということです。

住所を画像処理してしまえば、バーチャルオフィスを利用していることがバレにくくなります。その反面、住所を隠していると思われて信用問題に発展する可能性があります。

住所に小細工するより、堂々とバーチャルオフィスだとアピールしてしまったほうが良い印象を与えられます。住所の公開ができないバーチャルオフィスは避けたほうが無難です。

③自分の家から近いか

「バーチャルオフィスはビジネス用の住所を借りるだけ」と思っていても、郵便物を引き取りに行ったり会議室を使ったりする場合は、近いほうが便利です。

自分の家からあまりにも遠いバーチャルオフィスを選んでしまうと、さまざまなサービスが活用できない場合があります。サービスの恩恵をしっかりと受けるなら、自分の家からほど近いバーチャルオフィスがおすすめです。

④電車のアクセス、車でのアクセスは良いか

電車や車でのアクセスも確認しておきましょう。会議室サービスを利用するなら、自分だけでなく顧客のアクセスも考慮しておく必要があります。

最寄り駅はアクセスの良い路線なのかはもちろん、車なら近くに駐車場があるのかもチェックポイントです。

⑤駅から徒歩圏内か

駅から徒歩圏内かどうかも、気を付けておくべきポイントです。駅までのアクセスが良くても、駅から徒歩30分かかるような場所だと少々不便を感じます。

ただし、立地が良いとその分利用料金が上がってしまいます。費用とのバランスを考えて契約を決めましょう。

⑥過去にトラブルがあった住所ではないか

バーチャルオフィスの住所で過去トラブルがあったかどうかは、必ず確認しなければなりません。バーチャルオフィスの住所は複数人が共有して使うものです。もし以前に事故や事件があった住所の場合、顧客の信頼を損ねてしまう可能性があります。

バーチャルオフィスの住所をビジネスの住所として一度公開してしまうと、あとで変更するのが大変です。手続きの際にお金が発生することもあります。事前に住所で検索して、過去にトラブルがなかったかしっかりと調べましょう。

⑦建物・ビルは汚くないか

建物・ビルのきれいさも、チェックポイントのひとつです。建物が汚いと顧客を招いたときに不信感を持たれてしまう可能性があります。

そもそも、バーチャルオフィスは比較的新しいサービスです。利用していることで100%不信感を持たれることはない、とは言い切れません。今ではGoogleのストリートビューで建物の外観はすぐに確認できます。建物の汚さでさらに顧客の不信感を募らせないように、きれいなバーチャルオフィスを選びましょう。

運営会社における注意点

運営会社における注意点

バーチャルオフィスはビジネスで利用する住所なので、運営会社までしっかり確認しておくことが大切です。運営会社の注意点を押さえて、最適なバーチャルオフィスを選びましょう。

①運営会社に実績はあるか

運営会社の実績の有無は、大切なポイントです。老舗である必要はないですが、まったく実績のないバーチャルオフィスは避けましょう。「バーチャルオフィス事業を始めたばかりで、軌道に乗らず倒産」となってしまうと、困るのは契約してしまった利用者です。

運営会社が倒産してしまうと、公開している住所はもちろん変更しなければなりませんし、次のバーチャルオフィスを探す必要があります。通常の業務に加えてさまざまな手続きが増えてしまうので、ある程度実績があるバーチャルオフィスを選びましょう。

②信用できる運営会社なのか

信用できる運営会社なのかどうかは、問い合わせをしたときのレスポンスの早さや、親切に対応してもらえるかどうかで決まります。

また、DM破棄サービスなどの利用者にとって嬉しいサービスが多く提供されているか、という点も見逃せません。誠実な対応ができるバーチャルオフィスなら、安心して契約できます。

③運営スタッフの顔が見えるか

運営スタッフの顔が見えるバーチャルオフィスは安心です。悪徳業者の場合、わざわざ運営スタッフの顔を掲載することはしません。

優良企業を見分けるひとつの手段として、運営スタッフの顔が見えるかを確認しましょう。

④バーチャルオフィスが専業か

バーチャルオフィスなどのオフィスサービスを専業としている運営会社なら、生半可なことで廃業になることはありません。ただし、バーチャルオフィス以外に別のサービスを提供している場合、運営が上手くいかないとすぐに事業をたたんでしまう恐れがあります。

大企業であれば赤字を出しても他のサービスで補填できるかもしれませんが、対応は未知数です。できる限りバーチャルオフィス専業の運営会社をおすすめします。

⑤契約の際に厳重な審査が行われているか

運営会社が厳重な審査をしているかどうかもチェックしましょう。審査がゆるいバーチャルオフィスの場合だと、悪徳業者がすんなりと契約できてしまいます。同一住所を悪徳業者が使用した場合、顧客に不信感を持たれるかもしれません。

トラブルを避けるためにも、厳重な審査で悪徳業者を振るい落としてくれるバーチャルオフィスがおすすめです。

⑥契約形態はどうなっているか

バーチャルオフィスの契約形態は、問い合わせで事前に聞いてみましょう。定期借家契約を結んでいるバーチャルオフィスは、避けたほうが無難です。

定期借家契約とは、賃貸を借りられる期間があらかじめ決まっている契約のことです。期間が満了となれば契約は終了になり、バーチャルオフィスは移転せざるを得ません。そのため、契約期間が決まっていない普通借家契約を結んでいるバーチャルオフィスがおすすめです。

契約形態については、移転リスクを回避するために知識として頭に入れておきましょう。

⑦バーチャルオフィスの内見は可能か

バーチャルオフィスの内見ができなければ、会議室や建物・ビルの確認ができません。内見を拒否するバーチャルオフィスは何らかの事情があってオフィスに人を入れたくない可能性があるので、できる限り避けましょう。

バーチャルオフィスを内見し、実際にスタッフに会ってどのような人たちが運営しているのかを自分の目で確認することが大切です。

バーチャルオフィスを契約する際にしておくべきこと

バーチャルオフィスを契約する際にしておくべきこと

バーチャルオフィスを契約する際は、顧客や取引先にある一定の配慮をしておくとビジネスがスムーズに進みます。バーチャルオフィスに対して不信感を抱く方が一定数いることは事実です。事前に対処しておきましょう。

①顧客にバーチャルオフィスは複数の利用者がいることを伝える

顧客や取引先が戸惑ってしまうことを考慮して、事前にバーチャルオフィスには複数の利用者がいることを伝えておきましょう。バーチャルオフィスの利用は、隠すようなことではありません。コストを抑えて事業を運営するための最適な手段です。顧客には堂々とバーチャルオフィスを利用していることを伝えたほうが、良い印象を与えるでしょう。

また、バーチャルオフィスと伝えないことで、困ることもあります。たとえば、お歳暮などで生ものが送られてきてしまうと、バーチャルオフィスの場合は受け取りが困難です。ビジネス用にバーチャルオフィスの住所を借りていて、実際の業務は別でしていると、しっかりと顧客に伝えましょう。

②顧客との連絡手段を確保しておく

顧客が突然バーチャルオフィスを訪ねてきたときを考慮して、顧客との連絡手段を事前に確保しておきましょう。「オフィスを訪問したのに誰もいない……」となってしまうと、印象が悪くなってしまいます。連絡をすぐに取れるようにしておけばその場で説明をして、理解を得られます。

また、バーチャルオフィスの受付にタブレット型の受付システム(来訪者が利用者と直接電話連絡できるiPad端末)があれば、連絡手段がなくても安心です。初めて訪問したお客様であっても、受付の端末から利用者に直接電話できます。バーチャルオフィス1ではタブレット型の受付システムを採用しておりますので、ぜひご利用ください。

③【ネットショップの場合】返品が発生したときの送り先住所を決めておく

バーチャルオフィスでネットショップを開設する場合は、事前に返品が発生したときの送り先住所を決めておかなければなりません。バーチャルオフィスの住所に返品したものがすべて届いてしまうと、転送料金が高額になってしまう恐れがあります。

なお、返送先としての利用を認めていないバーチャルオフィスもあるので、事前にサービス内容を確認しておくことも大切です。

まとめ

本記事では、バーチャルオフィスの注意点を徹底解説しました。サービスが認知され始めてから日が浅いバーチャルオフィスは、まだ顧客から不信感を持たれる可能性があります。しかし不自然に隠すよりも、堂々とバーチャルオフィスを利用していると伝えたほうが、良い印象を与えられるでしょう。

バーチャルオフィスは、コストを抑えて事業を運営できる合理的な手段です。しっかりと説明し、誠実にビジネスを続けていれば、顧客に不信感を持たれることはありません。

ぜひ本記事の注意点を参考にして、自身の事業にぴったりのバーチャルオフィスを契約してくださいね。

この記事の投稿者

バーチャルオフィス1編集部

東京都渋谷区道玄坂、広島市中区大手町にあるバーチャルオフィス1

月額880円で法人登記・週1回の郵便転送・郵便物の来館受取ができる起業家やフリーランスのためのバーチャルオフィスを提供しています。

https://virtualoffice1.jp/

この記事の監修者

株式会社バーチャルオフィス1代表取締役 牧野傑

株式会社バーチャルオフィス1 代表取締役

2022年2月に株式会社バーチャルオフィス1の代表取締役に就任。東京(渋谷)、広島にて個人事業主(フリーランス)、法人向けにビジネス用の住所を提供するバーチャルオフィスを運営している。自ら起業した経験も踏まえ、「月額880円+郵送費用」といったわかりやすさを追求したワンプランで、利用者目線に立ったバーチャルオフィスを目指している。

東商 社長ネット 株式会社バーチャルオフィス1 牧野 傑
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