バーチャルオフィスでも銀行口座(法人口座)の開設可能!開設するポイントまとめ

[投稿日]2022年10月17日 / [最終更新日]2024年12月31日

バーチャルオフィスでも銀行口座(法人口座)の開設可能!開設するポイントまとめ

バーチャルオフィスを利用していて、銀行口座(法人口座)を開設することは可能ですか?

バーチャルオフィスでも銀行口座(法人口座)を開設することは可能です。

銀行によって具体的な扱いに差はありますが、バーチャルオフィス1のご利用者さまに限っても、多数の銀行での口座開設実績がございます。

法人口座とは、名義人が法人(会社)になっている口座のことです。法人として事業を営むにあたって法人口座は欠かせませんが、バーチャルオフィスが本店所在地でも法人口座が開設できるか疑問に思う方は多いのではないでしょうか。

結論からいうと、バーチャルオフィスでも銀行口座(法人口座)を開設することは可能です。銀行によって具体的な扱いに差はありますが、バーチャルオフィス1のご利用者さまに限っても、多数の銀行での口座開設実績がございます。

本記事では、バーチャルオフィスでの銀行口座(法人口座)開設を考えている方のために、銀行口座の開設実績やノウハウを紹介します。

バーチャルオフィスとシェアオフィス・レンタルオフィスとの違いはこちら
バーチャルオフィスの誤解について詳しくはこちら

法人口座が開設できるおすすめ銀行についてはこちら▼

目次

バーチャルオフィスでも銀行口座(法人口座)は開設できる

バーチャルオフィスでも銀行口座(法人口座)は開設できる

前述したように、バーチャルオフィスでも銀行口座(法人口座)を開設することは可能です。ただし、金融機関によっては申し込み自体ができないケースもあるうえに、審査の過程で不信感を持たれた場合、否決される可能性はあります。

しかし、次のような基本的な点に気を付けるだけでも、銀行口座(法人口座)を開設できる可能性は十分に高められます。

  • 個人として利用した実績がある銀行を選ぶ
  • 職務経歴書や事業内容など「自分自身や法人について説明した資料」を出す

なお、バーチャルオフィス1では、銀行口座(法人口座)の開設についてのご相談も承っています。ご利用者さま限定ではありますが、疑問やお困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。

→ バーチャルオフィス1の詳細はこちら

バーチャルオフィスだと審査が厳しくなる理由は?

バーチャルオフィスだと口座開設の審査が厳しくなる理由として、過去において犯罪目的で使用された事例が頻発したことが挙げられます。

バーチャルオフィスは一般的な賃貸オフィスとは違い、物理的なスペースを借りずに住所や電話番号を使えるのが特徴です。このような性質から、暴力団やテロリストなどの反社会勢力が詐欺やマネー・ローンダリングなど犯罪行為を働くために悪用するという負の側面がありました。

なお、本件に関し国家公安委員会は、以下のように見解を示しています。

法人がマネー・ローンダリング等に悪用されることを防止するためには、法人の実質的支配者を明らかにして、法人の透明性と資金の追跡可能性を確保することが重要である。この点、我が国においては、法人等のために、いわゆる「住所貸し」といわれる事業上の住所や設備、通信手段及び管理上の住所を提供するレンタルオフィス・バーチャルオフィス事業者が存在する。そのなかには郵便物受取サービス、電話受付代行サービス、電話転送サービス等の付帯サービスを提供している事業者もあり、これらのサービスを悪用することにより、法人等は、実際には占有していない場所の住所や電話番号を自己のものとして外部に表示することができるほか、法人登記を用い事業の信用、業務規模等に関し架空の又は誇張された外観を作出することが可能となる。

引用元:令和5年12月 犯罪収益移転危険度調査書|国家公安委員会

現在、バーチャルオフィスは犯罪収益移転法により規制を受ける業種として、審査が厳格化されています。また、銀行口座(法人口座)の開設にあたって、各金融機関は厳正な対処をしているのが実情です。なかには、バーチャルオフィスでの銀行口座(法人口座)の開設は一律で受け付けないという厳しい姿勢を取っている金融機関もあります。

なお、犯罪収益移転防止法については、以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてください。

自宅住所で口座開設する場合との違いは?

前提として、銀行口座(法人口座)を開設する場合、法人登記における本店所在地の住所の最寄りにある支店が管轄することが一般的です。以下のように、自宅が神奈川県横浜市、バーチャルオフィスおよび本店所在地の住所が東京都渋谷区の場合、東京都渋谷区を管轄する支店で手続きをする必要があります。

例)
・自宅住所は「神奈川県横浜市」
・バーチャルオフィスの住所は「東京都渋谷区」
・法人登記の本店所在地は「東京都渋谷区」
・開設する銀行の支店管轄区は「東京都渋谷区」

銀行口座(法人口座)を開設する際、住所によって管轄する銀行の支店が決まる

法人口座を開設する4つのメリット

法人口座を開設する4つのメリット

法人口座を開設することのメリットとして、以下の4点について詳しく解説します。

  • 社会的信用が上がる
  • 法人クレジットカードが作れる
  • 資金調達の際に有利
  • 経理処理が楽になる

社会的信用が上がる

法人口座を開設する1つ目のメリットとして、「社会的信用が上がる」ことが挙げられます。

代表者1人など、極めて規模の小さなマイクロ法人であっても、代表者個人と法人としてのお金は分けて管理しなければなりません。法人口座を開設し、法人としてのお金はすべてそこに入れておくようにすれば、管理が行き届いていることを取引先などの関係者に示せます。

また、法人としての実態がある証拠ともなるので、社会的信用を上げるという意味ではプラスに働くでしょう。

法人クレジットカードが作れる

法人口座を開設する2つ目のメリットとして、「法人クレジットカードが作れる」ことが挙げられます。法人クレジットカードとは、文字通り法人に対して発行されるクレジットカードのことです。法人代表者個人の銀行口座があれば申し込める法人クレジットカードがある一方で、法人口座がないと申し込めないケースがあります。

選択肢が広がるという意味では、法人クレジットカードを作る前に法人口座を開設できればベストです。

資金調達の際に有利

法人口座を開設する3つ目のメリットとして挙げられるのが、「資金調達の際に有利」であることです。

法人口座を作れるだけの融資希望者であれば、金融機関側も相応の社会的信頼性を担保できていると判断する可能性が高くなります。個々の状況や利用する金融機関にもよりますが、個人口座のみの場合よりも有利な条件で融資を受けられるでしょう。

経理処理が楽になる

法人口座を開設する4つ目のメリットとして、「経理処理が楽になる」ことが挙げられます。法人口座を通じて事業に関するお金のやり取りを行えば、通帳を見るだけで流れがわかるようになり、経費処理も楽になるはずです。

また、インターネットバンキングから入出金の明細データを会計システム・ソフトに取り込めば、自動的に仕訳を生成し、帳簿に反映させられます。自分や経理担当のスタッフが手を動かす手間が大幅に減るうえに、ミスも防げて一石二鳥です。 

バーチャルオフィスでも銀行口座(法人口座)を開設できる銀行は?

バーチャルオフィスでも銀行口座(法人口座)を開設できる銀行

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設する場合、どのような銀行だったら開設しやすいのか「ネット銀行(ネットバンク)」「大手銀行(メガバンク)」「地方銀行・その他」「信用金庫」の4つに分類して解説します。

1.ネット銀行(ネットバンク)

ネット銀行(ネットバンク)とは、実店舗を設置せず、オンライン上でのみサービスを提供する銀行のことです。

ネット銀行は、大手銀行(メガバンク)と比較し、バーチャルオフィス利用者でも口座開設できる可能性が高いことがメリットです。融資による手数料ではなく、振込手数料を中心に収益獲得を目指すビジネスモデルを取っていることが背景に挙げられます。つまり、融資を利用できるほどの業績がなくても、今後サービスを問題なく利用できると判断されれば、バーチャルオフィス利用者でも審査に通過できる余地はあるということです。

また、大手銀行(メガバンク)に比べると振込手数料が安い傾向があり、事業を運営していくうえで便利だといえます。

銀行名バーチャルオフィスで口座開設できる可能性概要バーチャルオフィス1での開設実績
GMOあおぞらネット銀行◯可能性ありGMOあおぞらネット銀行のHPにて「登記されている法人所在地がバーチャルオフィスでも法人口座開設できる」ことが明言されています。
※参考:GMOあおぞらネット銀行
楽天銀行◯ 可能性あり楽天銀行HPにてバーチャルオフィス利用者が提出するべき書類に関する記載が載っているため、口座開設申込を承っていることが伺えます。
※参考:楽天銀行
PayPay銀行◯ 可能性ありPayPay銀行HPにてバーチャルオフィスに関する記載は見つかりませんでしたが、バーチャルオフィス1では口座開設に至った実績があります。
※参考:PayPay銀行
住信SBIネット銀行◯ 可能性あり住信SBIネット銀行のHPにて「法人口座は、決して審査が甘いわけではありませんがバーチャルオフィスでも開設できる可能性が比較的高い」と記載されています。
※参考:住信SBIネット銀行
イオン銀行〇可能性ありお問い合わせしたところ、「本店所在地がバーチャルオフィスであるかを問わず、口座開設の可否は審査の結果に基づいて決定される」と回答いただきました。
※参考:イオン銀行
auじぶん銀行◯ 可能性ありauじぶん銀行HPにてバーチャルオフィス利用者が提出するべき書類に関する記載が載っているため、口座開設申込を承っていることが伺えます。
※参考:auじぶん銀行
セブン銀行×開設不可お問い合わせしたところ、「セブン銀行の口座自体が事業性の口座として利用できない(つまり、バーチャルオフィスであるかを問わず法人口座にすることはできない)」と回答いただきました。
ローソン銀行×開設不可お問い合わせしたところ、「法人口座の開設は同社が提供する”金庫がわりクン”というATM入金サービスの利用者に限っており、一般的な法人口座の開設は本店所在地がバーチャルオフィスであるかを問わず扱いがない」と回答いただきました。

なかでもおすすめは、GMOあおぞらネット銀行です。直接GMOあおぞらネット銀行の担当者の方にお会いしてお話を伺ったところ、「バーチャルオフィスを利用していることが法人口座開設を拒否する理由にはならない」とのご回答をいただいています。

バーチャルオフィスの利用が不利になることなく審査を受けられるので、どのネット銀行にしようか迷っている方はGMOあおぞらネット銀行をおすすめします。

2.大手銀行(メガバンク)

大手銀行(メガバンク)の法律上明確な定義はありませんが、一般的には三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行が「3大メガバンク」として認知されています。

なお金融庁によれば、上記の銀行にりそな銀行を加えた計4行が「都市銀行」として分類されています。三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行の4行を大手銀行と考えて問題ないでしょう。

大手銀行で口座開設するメリットは、プロパー融資を受けられる可能性があること。融資を考えている方は、大手銀行開設に向けて準備をしておきましょう。ただし、特に融資の利用を考えていない場合は、大手銀行での口座開設はあまりおすすめできません。

おすすめできない背景として、「融資の金利差などから収益を得る」という大手銀行特有の収益モデルの存在が挙げられます。審査基準は非公表のため断言できませんが、法人の収益性などを審査基準に入れている可能性があり、その分通過難易度が高いと考えられるためです。

大手銀行の口座開設をしたからといって、会社の信用度にはさほど影響はなく、起業初期におけるメリットはあまり受けられません。そもそも口座開設ができる難易度が高いことから事前準備にも時間を要し、振込手数料が高いため事業運営コストもかかります。

バーチャルオフィスだからといって、大手銀行口座の開設ができないわけではありませんが、本当に自分の事業に必要なのかどうか検討する余地はあるといえるでしょう。

銀行名バーチャルオフィスで口座開設できる可能性概要バーチャルオフィス1での開設実績
三井住友銀行◯ 可能性ありお問い合わせしたところ、「バーチャルオフィスだから口座開設ができないことはない。ただし事業の取引実績が確認できる資料の提出が必須」と回答をいただきました。
※参考:三井住友銀行
三菱UFJ銀行◯ 可能性ありお問い合わせしたところ、「バーチャルオフィスだから口座開設ができないことはない」と回答をいただきました。
※参考:三菱UFJ銀行
みずほ銀行◯ 可能性ありみずほ銀行では、「バーチャルオフィスでも口座開設できる」旨が記載されています。
※参考:みずほ銀行
りそな銀行◯ 可能性ありお問い合わせしたところ、「バーチャルオフィスだから口座開設できないことはない。ぜひ当行をご利用ください」と回答いただきました。
※参考:りそな銀行

3.地方銀行・その他

地方銀行とは、各地域で営業展開する普通銀行(一般社団法人全国地方銀行協会の会員である銀行)のことです。

地方銀行で口座開設をするメリットとして、大手銀行よりは口座開設の難易度が高くない点と、融資を受けられる可能性がある点の2つが挙げられます。ただし大手銀行と同様に、振込手数料が高く事業運営コストがかかってしまう点に注意しておきましょう。

またオンラインバンキング機能が充実していない傾向があり、利便性を考えるとネット銀行のほうがおすすめできます。

銀行名バーチャルオフィスで口座開設できる可能性概要バーチャルオフィス1での開設実績
ゆうちょ銀行◯ 可能性ありお問い合わせしたところ、「郵便物が登記先の住所で受け取ることができるのであれば、法人口座の開設の可能性はある」と回答いただきました。
※参考:ゆうちょ銀行
SBI新生銀行◯ 可能性ありお問い合わせしたところ、「審査基準を公表していないのではっきりとした回答はできないが、郵送物を登記先以外に転送することが可能」とお返事いただけたことから、バーチャルオフィスでも口座開設ができる可能性があることが伺えます。
※参考:SBI新生銀行
東京スター銀行✕ 開設不可お問い合わせしたところ、「開設不可」と回答いただきました。
※参考:東京スター銀行
きらぼし銀行✕ 開設不可お問い合わせしたところ、「開設不可」と回答いただきました。
※参考:きらぼし銀行

4.信用金庫

信用金庫とは、信用金庫法にもとづいた協同組織金融機関のことです。

信用金庫は、口座開設の難易度が非常に高くなります。バーチャルオフィスを利用している場合、審査で落ちてしまう可能性が高いと考えられます。ただし、自宅住所とバーチャルオフィス住所のエリアが同じなら開設できる可能性もあるので、開設したい信用金庫に相談してみましょう。

銀行名バーチャルオフィスで口座開設できる可能性概要バーチャルオフィス1での開設実績
城南信用金庫✕ 開設不可「信用金庫側の営業エリア」と「実際に仕事する場所」が同じ場合は、開設できる可能性があります。
※参考:城南信用金庫
興産信用金庫✕ 開設不可「信用金庫側の営業エリア」と「実際に仕事する場所」が同じ場合は、開設できる可能性があります。
※参考:興産信用金庫
朝日信用金庫✕ 開設不可「信用金庫側の営業エリア」と「実際に仕事する場所」が同じ場合は、開設できる可能性があります。
※参考:朝日信用金庫

バーチャルオフィス1の法人口座開設実績と利用者の声

バーチャルオフィス1の法人口座開設実績と利用者の声

インターネット上では、「バーチャルオフィスを利用していると銀行の法人口座を開設するのは難しい」という意見が散見されます。しかし、バーチャルオフィス利用者でも法人口座を開設できたという報告は多数あり、そこまで心配する必要はありません。

バーチャルオフィス1でも、口座開設完了にあたって利用者さま宛てに送られた銀行からの郵便物(キャッシュカードなど)を日々受け取っています。

バーチャルオフィス1:〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-16-6 二葉ビル8B

実際に受け取った郵便物(一部)

バーチャルオフィス1に届いた三井住友銀行の法人口座開設の郵便物の画像
バーチャルオフィス1に届いた三井住友銀行の法人口座開設の郵便物の画像2
バーチャルオフィス1に届いたりそな銀行の法人口座開設の郵便物の画像
バーチャルオフィス1に届いたりそな銀行の法人口座開設の郵便物の画像2
バーチャルオフィス1に届いた三井住友銀行の法人口座開設の郵便物の画像3
バーチャルオフィス1に届いた住信SBIネット銀行の法人口座開設の郵便物の画像
バーチャルオフィス1に届いた楽天銀行の法人口座開設の郵便物の画像
バーチャルオフィス1に届いたGMOあおぞらネット銀行の法人口座開設の郵便物の画像

バーチャルオフィス1では、バーチャルオフィスを利用するみなさんが口座開設できる確率を1%でも高められるノウハウを共有するため、実際に銀行法人口座の開設に成功したバーチャルオフィス利用者さまにインタビューを実施しています。下記記事もあわせて、ご覧ください。

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設する流れ

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設する流れ

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設するまでの基本的な流れは以下の通りです。

  • 書類の準備
  • 申し込み
  • 審査・面談
  • 開設完了

事前に流れをイメージしておくことで、スムーズに準備を進められるようになります。提出書類の用意など事前準備がとても大切になるので、実際に銀行へ申し込みをする前に必ず確認しておきましょう。

銀行口座(法人口座)開設時に必要なもの

銀行によって多少の差はありますが、一般的に銀行口座(法人口座)開設時に必要となる書類の例をまとめました。実際に手続きを進める際は、口座開設を希望する銀行に問い合わせ、準備すべき書類を確認しておきましょう。

ほとんどの銀行で提出を求められるもの・履歴事項全部証明書(原本、発行後3ヶ月以内)
・写真付きの身分証明書(免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
・口座開設者と法人の関係を証する書類(委任状など)
銀行によって提出を求められる書類・印鑑証明書(原本、発行後3ヶ月以内)
・法人番号(マイナンバー)が確認できる書類(法人番号通知書など)
・(主要)株主名簿または、(主要)出資者名簿
新設法人が提出を求められる可能性が高いもの・所轄税務署あての法人設立届出書の控え
・所轄税務署あての青色申告承認申請書の控え
・主たる事務所の建物登記簿謄本(現在事項証明書)、または主たる事務所の賃貸借契約書
・定款の写し
・実質的支配者についての説明書類
審査通過率を高めるために自主的に準備しておくと良いもの・請求書、見積書、注文書、仕様書など
・各行政機関等の許認可や届出、登録などが必要な業種の場合は、完了済であることを確認できる資料
・履歴書、職務経歴書・会社案内や製品、パンフレット
・会社のHP
・会社や自身のSNSアカウント
・過去にメディアに取り上げられた記事など自身の実績がわかるもの
・ビジネスに関連した資格の証明書など

銀行は、適正にビジネスを行っている利用者かどうかを見極めるために審査を行います。そのため、法人自体や経営者が「どんな法人、人なのか」がわかるほうが、審査も進めやすくなるはずです。会社や自身のSNSアカウントやHPは必須ではありませんが、「どんな法人、人なのか」がわかる資料として用意しておきましょう。

銀行口座(法人口座)開設までの具体的な流れ(一例)

銀行口座(法人口座)開設までの具体的な流れは以下の通りです。

<口座開設に至る大まかな流れ>

  1. 口座開設したい銀行が提出を求める書類を確認
  2. 必要書類+信用を得るための書類を準備
  3. 口座開設したい銀行にて書類を提出(申し込み)
  4. 審査&銀行の審査担当者と面談
  5. キャッシュカード受領
  6. 開設完了

事例|法人口座開設に至ったM.Kさんの口座開設の流れ

バーチャルオフィス1利用者であるM.Kさんが、三井住友銀行の法人口座開設に至るまでの流れを簡単に紹介します。

<M.Kさんが体験した三井住友銀行の法人口座開設までの流れ>

  1. Webフォームより申し込み&提出書類を郵送
  2. 電話で審査(15分ほど)
  3. 店舗での面談依頼メールが届く
  4. 店舗で面談(面談後、口座開設手続き)
  5. キャッシュカード受領

M.Kさんの場合、口座開設はかなりスムーズに進み、店舗面談当日、その場で口座開設手続きまで完了できたとのことです。

法人口座が開設できない7つの原因

法人口座が開設できない7つの原因

法人口座の開設にあたっては、銀行による審査を受ける必要がありますが、その結果、否決されることは十分に考えられます。否決に至る、つまり開設できない原因はケースバイケースですが、一般的に考えられる原因として以下の7つについて解説します。

  • 法人としての実態がつかめない
  • 事業内容が不明瞭
  • 資本金が少なすぎる
  • 申請書と登記書類の内容に矛盾がある
  • 代表者の信頼性に問題がある
  • 固定電話やWebサイトがない
  • 書類に不備があった

法人としての実態がつかめない

法人としての実態がつかめないと判断された場合、審査に通過することはまずできません。法人としての実態がつかめない希望者に対し、法人口座の開設を許可してしまうと、詐欺や違法薬物の売買など、犯罪に悪用されるリスクがあるためです。

銀行にとって、自社の口座が犯罪行為に悪用されることは、重大な事故であるうえに、対外的評判を著しく落とす原因にもなります。そのような事態を避けるために審査が行われる以上、法人としての実態がつかめないと判断されないよう、以下の点に注意してください。

  • 法人登記の手続きが完了したことを確認してから手続きをする
  • 過去の取引履歴など、確かにビジネスを営んでいる証拠になる書類は必ず提出する

事業内容が不明瞭

事業内容が不明瞭であることも、法人としての実態がつかめないことと同様、審査において不利になる原因となります。事業内容が不明瞭である以上、銀行側は「何をしているのかわからない会社」と判断し、警戒するのは無理もありません。

なお、審査において事業内容を説明する際は、登記簿謄本(履歴事項全部証明書)を提出します。ただし、登記簿謄本だけではわかりにくい部分があるので、自社のWebサイトやSNSを補助資料として提出しましょう。

また、事業が多岐にわたる場合は、どの事業をメインに行っているかを伝えておくと効果的です。

資本金が少なすぎる

資本金が少なすぎる場合も、銀行口座(法人口座)の開設ができない原因になり得るので注意しましょう。理論上、株式会社は資本金が1円であっても設立可能です。ただし、資本金があまりに少ない場合、十分な資本金を確保するだけの能力がないと判断されるうえに、いわゆるペーパーカンパニーの疑いをかけられることがあります。

具体的にどれだけの資本金を用意すべきかは個々の事例によって異なりますが、資本金1円はあまり現実的ではありません。税理士などの専門家に相談し、法人として営む事業の内容も考えながら、妥当な資本金額を決めましょう。

申請書と登記書類の内容に矛盾がある

申請書と登記書類の内容に矛盾がある場合も、審査落ちの原因になるため注意が必要です。一例として、申請書と登記書類の住所が一致していなかった場合、不正の疑いがかけられ、審査においては非常に不利になります。単なる過失であったとしても、そのような過失に気付けない時点で信頼するに足りない、と判断される可能性は少なくありません。

また、本店所在地から離れた銀行支店での法人口座開設も、断られる可能性が高くなります。基本的には、本店所在地最寄りの銀行支店で法人口座を開設しましょう。

代表者の信頼性に問題がある

何らかの理由で代表者の信頼性に問題があると判断された場合、審査に通らない可能性が高くなります。審査においては、代表者の経歴や実績、人柄も含めて総合的な判断が行われます。以下のように、信頼性に問題がある要素が疑われた場合、審査においては非常に不利になるので注意しましょう。

  • その銀行やグループ会社(カード会社など)での取引でトラブルを起こした
  • 反社会勢力の関与がある、もしくは疑われる事実がある
  • 任意整理、個人再生、自己破産の経験がある

固定電話やWebサイトがない

固定電話やWebサイトはなくても審査に通る可能性は十分にありますが、あるに越したことはありません。

貸金業を営む場合、固定電話の設置が貸金業法で義務付けられていることからわかるように、固定電話が対外的な信頼性の尺度として用いられることは十分にあり得ます。少しでも法人口座開設の審査を有利に進めたいのであれば、固定電話の設置を検討しましょう。

また、Webサイトについても同様です。Webサイトを開設していなくても申し込み自体はできますが、法人としてどのような事業を営んでいるか判断する資料となります。可能な範囲で自社のWebサイトを作ることを検討しましょう。

書類に不備があった

提出した書類の期限が切れていたなど、何らかの不備があり、それが是正されなかった場合は法人口座の審査落ちの原因になり得ます。

実際のところ、審査の過程で書類の不備があった場合は、銀行から連絡が来ることがほとんどです。しっかりと内容を確認してから迅速に対応しましょう。

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設する際の事前準備

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設する際の事前準備

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設する際に行っておくべき事前準備として、以下の5つを紹介します。いずれも、審査を通過するためには最低限抑えておくべき事項です。申し込みをする前に今一度確認しましょう。

  1. 事業目的をはっきりさせる
  2. 資本金を適正な額にする
  3. 開設したい銀行の手続き方法をあらかじめ調べる
  4. 本人確認資料を準備する
  5. 登記簿謄本の記載事項が最新の情報になっているかを確認する

1.事業目的をはっきりさせる

銀行口座(法人口座)を開設する際は、会社の事業目的をはっきりさせておきましょう。銀行は実態不明の会社が口座を開設するリスクを避けるため、厳格な審査を行っています。

事業目的が不明確だったり、抽象的だったりすると、実態不明の会社と判断され、審査で落とされてしまう可能性があります。審査を申し込む前には会社の定款を必ず見直し、自分の口で事業の目的を伝えられるようにしておきましょう。

さらに定款に事業目的を記載する際は、具体的にわかりやすくまとめておくことも大切です。まれに定款に事業目的が長文かつ大量に書かれていることがありますが、情報が多すぎるのは誤解を招く恐れがあります。事業目的を多く定款に記載する場合は、どの事業に注力しているかを補足事項として書いておきましょう。

2.資本金を適正な額にする

口座開設における審査では、資本金の金額もチェックされている可能性があります。そのため「1円」など、非現実的な額を資本金として設定するのは避けたほうが無難です。

実際のところ、資本金が何円以上であれば審査に通りやすくなるのかは一概に言えません。銀行は審査基準を開示していないうえに、営む事業の内容によっても妥当な資本金額は異なるためです。

いずれにしても、起業初期のコストをまかなえる額の資本金を用意しておく必要があります。一般常識から考えて違和感のない金額を資本金にできていれば、銀行から「怪しい」と思われるリスクは軽減できるはずです。金額が高ければ良いという話ではありませんが、税理士や中小企業診断士などの専門家と相談し、適正な資本金額にしましょう。

3.開設したい銀行の手続き方法をあらかじめ調べる

銀行口座(法人口座)を開設する際の手続きは、基本的な部分にこそ違いがないものの、銀行によって提出が必要な書類など細かい部分は異なります。

開設を希望する銀行ではどのような扱いになっているのかを確認し、スムーズに手続きを進められるようにしましょう。

4.本人確認資料を準備する

銀行口座(法人口座)開設をする際は、必ず「本人確認資料」を提出しなくてはなりません。以下のいずれかを用意してください。

<本人確認資料の例>

  • 履歴事項全部証明書(原本、発行後3ヶ月以内)
  • 写真付きの身分証明書(免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
  • 口座開設者と法人の関係を証する書類(委任状など)

資料の不備は審査の遅れにつながったり、審査自体が否決される原因になったりします。必要なものを過不足なくそろえられるよう、余裕を持って準備しましょう。

5.登記簿謄本の記載事項が最新の情報なっているかを確認する

審査に申し込む前は、登記簿謄本の記載事項が最新の情報になっているかを確認しておきましょう。

古い情報のまま提出すると審査に影響が出る恐れがあります。特に以下の3点を中心に、再確認するのがおすすめです。

  • 代表者住所
  • 資本金
  • 事業目的

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設するためのコツ・ポイント11選

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設するためのコツ・ポイント11選

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設するために意識したいコツ・ポイントとして、以下の11点を紹介します。

  1. 事業実態の証明をできるようにする
  2. 口座開設に向いていないバーチャルオフィスを避ける
  3. 口座開設しづらい銀行を外す/特定の銀行にこだわらない
  4. すでに個人の銀行口座を持っている銀行に相談する
  5. SNSアカウントを確かめる
  6. 自身の経歴書を準備しておく
  7. バーチャルオフィスとの契約書を持っていく
  8. 会社HPを用意しておく
  9. 先輩起業家など知人に銀行を紹介してもらう
  10. 固定電話を用意しておくと有利になるケースがある
  11. 本店所在地近隣の銀行で開設する

1.事業実態の証明をできるようにする

事業の実態、つまりどのような事業を営んでいるのか、そもそも実際に事業を営んでいるのかを証明できる書類を提出できるよう集めておきましょう。目に見える証拠があると、信頼してもらいやすくなります。以下の書類があれば、まとめてすぐに提出できるようにしましょう。

  • 事業計画書
  • 契約書
  • 請求書
  • 納品書
  • 領収書
  • 商品のサンプル
  • メディアに取り上げられた実績(URL等)など

2.口座開設に向いていないバーチャルオフィスを避ける

銀行口座(法人口座)の開設に向いていないバーチャルオフィスを契約するのは、避けたほうが無難です。以下のいずれかに当てはまるバーチャルオフィスの場合、銀行口座(法人口座)の開設に向いていないと考えられます。

  • 口座開設実績がない
  • 契約に際し、適正な審査を行っていない

特に、契約に際し適正な審査を行っていないバーチャルオフィスを使うと、銀行口座(法人口座)の開設とは関係なくトラブルに巻き込まれるおそれがあります。契約の際の審査をしっかりと実施しているバーチャルオフィスを選びましょう。

3.口座開設しづらい銀行を外す/特定の銀行にこだわらない

「口座開設しづらい銀行を外すこと」や「特定の銀行にこだわらないこと」も、銀行口座(法人口座)を開設するためには重要です。

正直なところ大手銀行の法人口座を持っているからといって、信用度が格段に上がるわけではありません。大手銀行でも、ネット銀行でも、地方銀行でも、会社の信用度はさほど上下しないといえるでしょう。

起業初期の段階では特に、大手銀行の口座にこだわる必要はないと考えられます。開設しやすいネット銀行(例:GMOあおぞらネット銀行)を選択するのもひとつの手です。

4.すでに個人の銀行口座を持っている銀行に相談する

もともと個人的に利用している銀行口座があるなら、同じ銀行で法人口座が開設できないか検討してみましょう。個人で口座を利用してきた実績があることで、初めて利用する銀行と比較すると信頼を得やすい傾向があります。

実際にバーチャルオフィス1のご利用者さまのなかには、個人的に利用していた銀行での法人口座開設に成功した方がいらっしゃいます。法人口座を開設する際は、個人利用している銀行から選ぶと開設できる確率が高まる可能性があるので、前向きに検討してみましょう。

関連記事:バーチャルオフィス利用者の法人口座開設|実績インタビュー2

5.SNSアカウントを確かめる

X(旧Twitter)やFacebookなどのSNSを使っている場合は、アカウントの書き込み内容に問題がないかを確かめておきましょう。SNSアカウントの書き込み内容次第では、信頼するに足りないと判断され、審査に響く可能性があります。SNSアカウントで確かめておくべき点は以下の通りです。

  • 過去の投稿にモラルや法令に関する記述がないか
  • 過去の投稿に、人が見て不快になる記述や写真がないか

実際のところ、SNSの書き込みに関しては何がどう判断されるかわからない部分はあります。たとえ申告しなかったとしても、担当者がいわゆる「エゴサーチ」をする可能性もあるので、自信が持てないならアカウント自体を非公開もしくは削除することを検討しましょう。

6.自身の経歴書を準備しておく

補助資料として代表者自身の経歴書を用意し、銀行に提出することで、審査通過の可能性が高まる可能性があります。

誰が見てもわかりやすい実績や成果がある場合は、提出書類として求められていなくても書類にまとめ、添付しておきましょう。

7.バーチャルオフィスとの契約書を持っていく

口座開設の際は、バーチャルオフィスとの契約書を提出し、「バーチャルオフィスの住所を利用している」旨をしっかり伝えましょう。

「自社オフィスです」などと、誤解を招くような発言をすると信頼を損ねる結果となります。そもそも、バーチャルオフィスであることを隠して口座開設を行うメリットはありません。ありのままを伝えるようにしましょう。

8.会社HPを用意しておく

会社のHPは、事業実態や会社概要を説明する資料として役立つので、口座開設の審査までにできれば用意しておきましょう。すでに会社HPがある場合は、情報が古くなっていないかを確認し、最新の状態で見せられるように準備しておくことが大切です。

9.先輩起業家など知人に銀行を紹介してもらう

審査が厳しい銀行であっても、実績のある起業家の方などから紹介してもらうことで、信頼性が担保されて口座開設されやすくなるケースがあります。

もし、周囲に紹介してもらえそうな知人がいるのであれば、一度相談してみましょう。

10.固定電話を用意しておくと有利になるケースがある

銀行口座(法人口座)を開設する際は、固定電話の番号を求められるケースがあります。前述したように、固定電話の番号の有無を会社に対する信頼性の尺度として使うケースがあるためです。

必ずしも固定電話番号の用意は必須ではありませんが、固定電話の番号を用意しておくことで審査が有利に進む可能性があります。

11.本店所在地近隣の銀行支店で開設する

実店舗を伴う銀行(大手銀行・地方銀行・信用金庫など)で口座開設をする場合は、登記に記した本店所在地の近隣にある銀行支店で申し込みを行うようにしましょう。銀行によって「担当している管轄区域」があることから、遠隔地にある銀行で口座開設をしようとしても手続き自体を断られる可能性が高いためです。

ちなみにネット銀行の場合は、そもそも実店舗がないため支店を気にする必要はありません。

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設するときの注意点

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設するときの注意点

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設するときの注意点を7つ紹介します。

<銀行口座(法人口座)を開設するときの注意点>

  1. 住所が汚れていないバーチャルオフィスを選ぶ
  2. バーチャルオフィス運営会社が指定する住所で登記する
  3. バーチャルオフィスで開業できる事業かを確認する
  4. 過去に反社会的な活動を行った法人と同じ社名にしない
  5. 定款の事業目的に統一性を持たせる
  6. 連絡が取れる体制を整えておく
  7. 銀行訪問時の服装に気をつける

事前に注意点を確認して、トラブルを引き起こさないように気をつけましょう。

1.住所が汚れていないバーチャルオフィスを選ぶ

銀行にとって、自社の口座が犯罪に悪用されるのは、コンプライアンス上避けたい事態のひとつです。そのため、審査にあたって少しでも怪しい兆候があった場合、審査に通さないことで、犯罪に悪用されるのを未然に防いでいます。

たとえ事情を知らなかったとしても、過去に犯罪に悪用された住所を使うと、リスクマネジメントができていない人・会社と判断されてしまう可能性があります。バーチャルオフィスを契約する際は、契約前に必ず住所をWeb上で検索し、犯罪に悪用されたことを示す事実・噂が出てこないか確かめましょう。

2.バーチャルオフィス運営会社が指定する住所で登記する

審査以前の話になりますが、登記をする際には必ず「バーチャルオフィスが指定する住所」で登記をするようにしましょう。

たとえば、バーチャルオフィス1では「ビル名まで含んだ住所で法人登記を行う」ことをルールとしています。なぜならビル名まで登記をしていないと、口座を開設できたとしても住所不明で、開設に関わる大切な郵便物を受け取れなくなってしまう事態が発生するからです。

法人登記自体はビル名を含まずとも登記することが可能であるため、司法書士等の専門家に相談すると、「バーチャルオフィス運営の指示に従わなくても問題ない」という回答が返ってくると思います。しかし、重要な郵便物を確実に受け取れるようにするためには、バーチャルオフィスが指定する住所で登記しなければなりません。必ずバーチャルオフィス運営会社が指定する住所に従うようにしましょう。

3.バーチャルオフィスで開業できる事業かを確認する

自社の事業がバーチャルオフィスで開業できるかを事前に確認しておく必要があります。一定の業種については、法律により「物理的な事務所を構えること」が許認可の要件として求められており、物理的な事務所が存在しないバーチャルオフィスでは開業できません。もちろん、法律上開業できない以上、法人口座の開設はできないと考えましょう。

具体例として、以下の業種が挙げられます。以下に当てはまる事業を営む場合は、レンタルオフィスや賃貸事務所を契約しましょう。

  • 古物商
  • 税理士など一部の士業
  • 不動産業(宅建業)
  • 人材派遣業
  • 有料職業紹介事業
  • 金融商品取引業
  • 訪問介護業
  • 旅行業
  • 探偵業
  • 建設業

なお、バーチャルオフィスと許認可については以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。

関連記事:バーチャルオフィスで許認可は取得できる?要件や具体的職種、対策方法を解説

4.過去に反社会的な活動を行った法人と同じ社名にしない

銀行口座(法人口座)開設するにあたり、法人名もポイントのひとつになり得ます。公序良俗に反したり、反社組織と関係があるように見えたりする名称はやめておきましょう。

なお、法人名に問題がないかは、Web検索や新聞・雑誌の記事のリサーチにより調べられます。より高い制度での調査を行いたい場合は、以下のいずれかの方法を用いましょう。

  • コンプライアンスチェックツールを使う
  • 調査会社に依頼する
  • 業界団体に問い合わせ、問題がないか調べる

5.定款の事業目的に統一性を持たせる

事業目的に一貫性がないと、何のために存在している会社なのか、どのような事業に注力しているのかが読み取れず、審査担当者に疑念を抱かせてしまう可能性があります。事業目的を広範囲にわたって設定し過ぎていると、企業としての実態がわかりづらく、結果的に審査において不利になるためです。

定款の事業目的は明確かつ統一性をもたせるよう意識して作成しましょう。将来の事業拡大を見据えて広めに設定することは大切ですが、あくまで「現時点で行う予定がある、もしくは行いたいと考えている」事業にとどめておくのが無難です。

6.連絡が取れる体制を整えておく

銀行口座(法人口座)の開設を申し込む場合は、銀行の担当者とすぐに連絡が取れる体制を整えておきましょう。携帯電話番号やメールアドレスを教え、確認したい点があればすぐに連絡するよう伝えておくと効果的です。

また、銀行から連絡が来た場合は、内容を確認し、速やかに対応しましょう。

7.銀行訪問時の服装に気をつける

銀行によっては、口座開設にあたって店舗へ訪問を求められるケースがあります。その際は、法人代表として銀行に訪問するという意識を持ち、服装を選びましょう。以下のように、ラフ過ぎる服装だと第一印象で信用度を下げてしまう可能性があります。

<例>

  • 汚れている服装
  • サンダルなど

とはいえ過敏になりすぎる必要はありません。一般常識の範囲で構わないので、身だしなみを整えられるよう心がけましょう。

法人口座を開設しやすいバーチャルオフィスの選び方

法人口座を開設しやすいバーチャルオフィスの選び方

銀行口座(法人口座)を開設するためには、そもそも口座を開設できる可能性のあるバーチャルオフィスを選ぶことも大切です。そこで、口座開設をするために最低限チェックしておくべきポイントを5つ紹介します。

これからバーチャルオフィスを契約する方は、下記5つのポイントを参考にしてみてください。すでにバーチャルオフィスを契約済みの方も、現在契約しているバーチャルオフィスに懸念点があるようなら口座開設をきっかけに乗り換えを検討してみましょう。

バーチャルオフィスは、あなたが事業を営む住所の拠点となる大事な基盤です。価格だけで選ぶのではなく、しっかりサービス内容まで確認しながらバーチャルオフィスを選びましょう。

1.銀行口座(法人口座)開設実績のあるバーチャルオフィスを選ぶ

バーチャルオフィスを選ぶ際のひとつ目のポイントは「銀行口座(法人口座)開設実績のあるバーチャルオフィスを選ぶ」ことです。

銀行口座(法人口座)実績があるバーチャルオフィスであれば、自身も開設できる可能性が高まります。HPに該当する掲載がない場合は、直接運営会社に問い合わせてみましょう。

なおバーチャルオフィス1では、三井住友銀行など大手銀行をはじめ、さまざまな銀行の法人口座開設実績を有しています。どのバーチャルオフィスにしようか迷っている方は、バーチャルオフィス1のサービスページをご覧ください。

2.審査が厳しいバーチャルオフィスを選ぶ

バーチャルオフィスを選ぶ際の2つ目のポイントは「審査が厳しいバーチャルオフィスを選ぶ」ことです。審査の厳しさは、住所が犯罪に悪用されるリスクを避けるという意味で、非常に重要なポイントになります。

バーチャルオフィスは複数の利用者で同じ住所を使うサービスである以上、1人でも問題がある利用者が紛れ込むと他の利用者にも影響が及びかねません。「犯罪があった住所と、同一の住所を使っているのは、何か後ろめたいことがあるのでは?」と銀行から疑われ、審査に落ちる可能性が出てきます。

そのような事態が起きないためにも、「本人確認を実施している」「eKYCを導入している」など、厳格な審査が行われているバーチャルオフィスを選ぶことが大切です。eKYCとは「electronic Know Your Customer」の略語で、オンライン上で本人確認を行うための技術を指します。厳格な審査を行っているバーチャルオフィスを契約するためのコツやポイントは下記記事でまとめているので、あわせてご覧ください。

関連記事:バーチャルオフィスの審査は厳しい?審査を通過するためのコツ・ポイント

3.店舗窓口があり管理体制が問題ないバーチャルオフィスを選ぶ

バーチャルオフィスを選ぶ際の3つ目のポイントは「店舗窓口があり管理体制が問題ないバーチャルオフィスを選ぶ」ことです。バーチャルオフィスの管理体制に問題があった場合、思いがけないトラブルに巻き込まれるかもしれません。管理体制に問題がある例のひとつとして挙げられるのが、店舗窓口が設置されていないことです。

窓口がないと郵便物を受け取れない、顧客が来訪した際に何の対応もできないなど、不信感を抱かせる結果になるリスクがあります。事業を進めていくなかでマイナスになるので、店頭窓口の有無や、スタッフの対応業務についてはしっかりと確認しましょう。

4.法人設立前から相談できる体制があるかを確認する

バーチャルオフィスを選ぶ際の4つ目のポイントは「法人設立前から相談できる体制があるか」を確かめることです。バーチャルオフィスによっては、法人設立や法人口座開設に関して、利用者の不安を解決するために相談に乗ってくれることがあります。1人ですべてを進めようとするよりも、知見のある人からノウハウを教えてもらいながら進めたほうが、早いうえに成功できる確率も高まるでしょう。

なお、バーチャルオフィス1では、ご利用者さまを対象に、口座開設を含めた法人設立のご相談に乗っているので、ぜひご活用ください。

5.事業に適した場所のバーチャルオフィスにする

バーチャルオフィスを選ぶ際は、借りられる住所が事業に適しているかを基準にして選ぶことも大切です。たとえば、ITやWeb系の事業を営む場合は、その類の企業の本拠地が多く集まる東京都渋谷区の住所が適しています。また、士業などきっちりとしたイメージが重要な事業を営む場合は、東京都千代田区や中央区の住所を選ぶのがおすすめです。

営む事業の種類や、展開したい場所によって選ぶべき住所は異なるので、その点も考慮しながらバーチャルオフィスを選びましょう。なお、他の要素を含めたバーチャルオフィスの選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:バーチャルオフィスの選び方・注意点

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設できなかったらどうする?

法人口座が開設できなかったとの対策3つ
「原因の追求」「事業実績を積み上げる」「1銀行ずつ申し込みをする」

銀行口座(法人口座)の開設には審査が伴う以上、常に問題なく作れるとは限りません。審査に落ちてしまった場合は、焦ってすぐに別の銀行に申し込むのではなく、以下の点を意識しながら、再チャレンジしましょう。

  • 開設できなかった要因は何か振り返りをする
  • 事業の取引の実績を作って再チャレンジをする
  • 一気に複数の銀行で申し込みをしない

1.開設できなかった要因は何か振り返りをする

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設できなかったときは、まずは開設できなかった要因について考えてみましょう。

一般的に考えられる要因として以下のものが挙げられます。それ以外に思い当たる節があれば書き留めておき、解決策を考えてください。

  • 事業目的が曖昧
  • 信頼性が担保されなかった
  • 資本金が事業に見合わない金額だった

2.事業の取引の実績を作って再チャレンジをする

口座開設ができなかったときは、一定期間の間隔を空けてから再申し込みするのがおすすめです。間隔を空けることで事業の実績を積み上げられ、会社としての信頼性が高まることから、審査において有利に働くかもしれません。

また、申し込みの間隔を空ける場合は、銀行口座(法人口座)を開設したい銀行で、個人名義の口座を作っておきましょう。個人として利用している実績があれば、法人口座を開設する際の判断材料としてプラスに働くことはあり得ます。

3.一気に複数の銀行で申し込みをしない

通らなかったときに対策を見直ししづらいという意味で、一気に複数の銀行で口座開設の申し込みをするのは避けたほうが無難です。1つの銀行にまず申し込んだうえで、万が一審査に通らなければ、別の銀行の申し込みに向けて、対策を見直しつつ準備することをおすすめします。

銀行口座(法人口座)開設のためにバーチャルオフィス1を利用するメリット

銀行口座(法人口座)開設のためにバーチャルオフィス1を利用するメリット

銀行口座(法人口座)開設をするなら、バーチャルオフィス1の利用がおすすめです。バーチャルオフィス1は、月額880円(税込)で東京都渋谷区または広島の住所をレンタルできるバーチャルオフィスサービス。法人登記する際も追加費用がかからないため、低コストで運用可能です。

さらに、銀行の法人口座開設実績や豊富なノウハウがたまっているため、銀行口座(法人口座)開設について支援できる体制が整っています。

メリット1.法人口座開設に向けた相談に対応(利用者限定)

バーチャルオフィス1では、ご利用者さまを対象に、法人口座開設の進め方のアドバイスを行っております。

法人口座の開設に対し不安をお持ちでしたら、バーチャルオフィス1をご契約いただいたうえで、お気軽にご相談ください。

メリット2.法人口座開設実績が豊富

バーチャルオフィス1では、すでに何人ものご利用者さまが銀行口座(法人口座)の開設に成功しています。

<バーチャルオフィス1で口座開設に至った銀行 ※一部 ※以下順不同>

  • 三井住友銀行
  • りそな銀行
  • GMOあおぞらネット銀行
  • 楽天銀行
  • PayPay銀行
  • 住信SBIネット銀行など

メリット3.追加費用がかからない

バーチャルオフィス1では、月額880円+郵送費用(税込)で法人登記に利用できる住所をお使いいただくことが可能です。

法人登記については、別途追加料金は発生いたしません。個人から法人成りする方も同じ料金でご利用いただけます。ご利用者さま限定ですが、法人口座開設に向けたご相談も無料で承っておりますので、一度ご検討ください。

まとめ

バーチャルオフィスで銀行口座(法人口座)を開設するためのポイントや注意点、また審査の流れや落ちたときの対策まで、詳しく紹介しました。

バーチャルオフィス1のご利用者さまのなかでも、多様な銀行での銀行口座(法人口座)開設実績がございます。厳格な審査を受ける必要があるものの、しっかり準備をすれば、バーチャルオフィスでも銀行口座(法人口座)開設は十分に可能です。バーチャルオフィス1では、ご利用者さまからの口座開設の相談を承っておりますので、ご契約いただいたうえで、お気軽にご相談ください。

この記事の投稿者

バーチャルオフィス1編集部

東京都渋谷区道玄坂、広島市中区大手町にあるバーチャルオフィス1

月額880円で法人登記・週1回の郵便転送・郵便物の来館受取ができる起業家やフリーランスのためのバーチャルオフィスを提供しています。

https://virtualoffice1.jp/

この記事の監修者

株式会社バーチャルオフィス1代表取締役 牧野 傑

株式会社バーチャルオフィス1 代表取締役

2022年2月に株式会社バーチャルオフィス1の代表取締役に就任。東京(渋谷)、広島にて個人事業主(フリーランス)、法人向けにビジネス用の住所を提供するバーチャルオフィスを運営している。自ら起業した経験も踏まえ、「月額880円+郵送費用」といったわかりやすさを追求したワンプランで、利用者目線に立ったバーチャルオフィスを目指している。

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